三菱ふそうスーパーグレートの走行性能曲線図を解説!6M70と6R10で最高速度が違う理由とは

車検、メンテナンス

大型トラックのエンジン性能を比較するとき、最高出力や最大トルクだけでは実際の走行性能を判断することはできません。三菱ふそうスーパーグレートに搭載される6M70と6R10も、同じ350PSクラスのエンジンでありながら走行性能曲線図では速度の伸び方に違いがあります。

この記事では、走行性能曲線図の見方、最高出力回転数と車速の関係、6M70と6R10で違いが生まれる理由、そしてどちらのエンジンが優れているのかについて詳しく解説します。

走行性能曲線図とは何を表しているのか

走行性能曲線図とは、車両がどの速度域でどれだけの力を発揮できるかを示したグラフです。エンジン性能だけではなく、トランスミッションのギヤ比、最終減速比、タイヤ外径、車両重量なども反映されています。

そのため、同じ350PSのエンジンを搭載していても、エンジン単体の性能だけで走行速度が決まるわけではありません。

例えば同じエンジンでも、低速寄りのギヤ設定なら発進や登坂性能は高くなりますが、高速走行時の最高速度は伸びにくくなります。逆に高速寄りの設定では、平坦路で速度を伸ばしやすくなります。

6M70と6R10で速度差が発生する理由

6M70と6R10はいずれも257kW(350PS)クラスですが、最大出力を発生する回転数が異なります。

エンジン 最高出力 最高出力回転数
6M70 257kW(350PS) 2000rpm
6R10 257kW(350PS) 1800rpm

6M70は2000rpm付近で最大出力を発揮する設計であり、その回転域まで使えるようなギヤ設定になっている場合、高速域で速度を伸ばしやすくなります。

一方、6R10は低い回転数で最大出力を発揮するタイプです。これは燃費性能や低回転域での扱いやすさを重視した設計であり、必ずしも最高速度を追求したものではありません。

最高出力を超える回転数でも速度は伸びるのか

最高出力を発生する回転数を超えても、車速が伸び続ける場合があります。これは最高出力の回転数が、そのエンジンの限界回転数ではないためです。

例えば6M70で2000rpmが最高出力回転数の場合、2000rpmを超えてもエンジン回転数が上昇し、車両を進める力が走行抵抗を上回っていれば速度は上がります。

ただし、回転数が上がるにつれてエンジン出力が低下する場合もあり、最終的には空気抵抗や転がり抵抗などの走行抵抗と釣り合ったところで最高速度になります。

6R10の走行性能曲線図で105km/hまで出ない理由

6R10の曲線図で最高速度が約92km/h程度に見える場合でも、それは必ずしもエンジン性能の限界を示しているとは限りません。

走行性能曲線図は、その車両に設定された変速比や使用条件を前提に作られています。例えば最高段ギヤの設定やリミッター設定によって、エンジンがまだ余力を残していても速度が制限されることがあります。

また、6R10は燃費性能や低回転トルクを重視したエンジンであり、6M70と同じ車速域を狙ったセッティングではない可能性があります。

6M70と6R10はどちらが優秀なエンジンなのか

6M70と6R10のどちらが優れているかは、使用目的によって変わります。

6M70は大排気量エンジンらしい余裕や高速域での伸びが特徴です。長距離輸送や高速道路を多く走る用途では、その特性がメリットになります。

一方、6R10はダウンサイジングされたエンジンで、低回転域のトルクや燃費性能、環境性能を重視しています。現在の物流環境では、必ずしも最高速度より燃料消費や運行効率が重要になる場面も多くあります。

例えば同じ積載量で走行する場合、6R10は低回転で十分な力を発揮できるため、ドライバーの疲労軽減や燃料コスト削減につながる可能性があります。

トラックの速さはエンジン出力だけでは決まらない

大型トラックの場合、最高速度や走行性能はエンジン性能だけではなく、トランスミッションや車両設定によって大きく変わります。

同じ350PSでも、ギヤ比が違えば同じ回転数でも車速は変化します。また、積載重量や空気抵抗によっても実際の走りは変わります。

そのため走行性能曲線図を見る場合は、エンジン出力だけではなく、車両全体の組み合わせを見ることが重要です。

まとめ

三菱ふそうスーパーグレートの6M70と6R10で走行性能曲線図に違いが出る理由は、エンジン特性だけでなく、回転数設定、変速比、車両セッティングなどが異なるためです。

最高出力の回転数を超えても速度が伸びる場合はありますが、最終的な最高速度はエンジン出力と走行抵抗のバランスによって決まります。

6M70は高速域での余裕、6R10は低回転域の効率や燃費性能に強みがあり、どちらが優れているかは用途によって変わります。大型トラックでは単純な馬力比較ではなく、実際の運行条件に合った性能を見ることが重要です。

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