仮免学科試験でも頻出の「原付バイクの追い越し可否」。判断が曖昧になりがちですが、実は法令に沿って明確なルールがあります。本記事では、原付を追い越してよいケースと、追い越してはいけないケースをすべて具体的に解説します。
原付を追い越してよい条件とは?
原付(50cc以下の二輪)は普通車より速度が遅く、状況によっては追い越しが可能です。ただし、次の条件すべてを満たす必要があります。
- 追い越し禁止場所でない
- 対向車がいない、または安全な車線幅がある
- 中央線が黄色でない、または追い越し可の破線である
- 見通しがよい直線道路
- 交差点・踏切・横断歩道の直前でない
例:片側1車線道路で中央線が白の破線、前方に原付がいて対向車も来ていない。このような場合は、十分な間隔と速度で追い越し可能です。
原付でも追い越しが禁止される場所
以下のような場所では、たとえ相手が原付でも追い越しは禁止です。
- 追い越し禁止の標識がある場所
- 中央線が黄色の実線(片側1車線道路など)
- 交差点付近(右折車線以外では原則禁止)
- 踏切の手前
- 横断歩道・自転車横断帯の手前(歩行者がいる・いないに関係なく原則NG)
例:前方の原付が交差点直前で減速している場合でも、交差点内では追い越し禁止です。
例外的に追い越せる特殊ケース
以下のような特別な状況では、場所によっては原付でも追い越しが認められる場合があります。
- 右折レーンから右折車を追い越す場合
- 緊急車両や故障車を避ける目的での進路変更
- 原付が道路の左端に極端に寄っており、進路妨害にならないとき
ただし、常に「安全確認・徐行・ウィンカー」がセットで求められます。
仮免学科で狙われやすい引っかけパターン
試験で多いのは「原付は遅いからどこでも追い越してよい」といった文脈の問題。これは明確に誤りです。
たとえば、「原付を追い越す場合は交差点でも安全なら可能である」→×。交差点付近での追い越しは原付でも原則禁止です。
覚えやすい判断フレーズ
以下の語呂合わせや覚え方を使うと、試験本番での迷いが減ります。
- 「止まれ・曲がれ・渡れ」の三大NGゾーン(=踏切・交差点・横断歩道)
- 「黄色線=絶対越えるな」→原付も含む
- 「標識は神様、破線はチャンス」→標識>線>空気
このような整理でルールを覚えておくと、迷いにくくなります。
まとめ
原付は車両として扱われるため、「常に追い越してOK」という考えは危険です。追い越しできるのは「標識・標示・状況すべてが許している」場合に限られます。
試験直前の確認としては、破線・直線・標識なし・見通し良しの4条件を意識して判断すると合格に近づけます。迷ったら追い越さない選択が安全・正解です。
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