車に乗っていて気になるのが、走行中の異音や微細な振動。特に40km/h〜50km/hといった中速域でのアクセルオフ時に現れる異音は、何らかの不具合の兆候かもしれません。本記事では18クラウンのような後輪駆動車を例に、異音の原因と考えられる要素を掘り下げて解説します。
アクセルオフ時に発生する異音の特徴とは
異音が発生するタイミングが「アクセルを離した時」というのは重要なヒントです。これは駆動系にかかっていたトルクが抜けたことで発生する隙間や遊び、もしくは摩耗部分の振動が関係している可能性があります。
特に「コンコン」という軽微な打撃音に近いものであれば、ドライブシャフトやデフのバックラッシュ(ギアの隙間)、プロペラシャフトのジョイント摩耗などが考えられます。
デフオイルの劣化は影響するのか
デフオイルの交換時期が話題になることは少ないですが、実はかなり重要です。後輪駆動車では駆動力がすべてリアデフに集中するため、劣化したオイルはギアの磨耗や異音の原因となる可能性があります。走行距離1万キロ程度でも、使用環境次第では再交換が望ましいケースもあるのです。
特に2年前に洪水を走行してしまったという経歴がある場合、デフ内部に水が混入し、ギアの腐食や潤滑性能の低下が起きている可能性も否定できません。
ホイール・タイヤの影響も無視できない
現在装着しているのが19インチの35扁平タイヤであるという点にも注目です。これはかなり扁平率が低く、振動やロードノイズをダイレクトに車体へ伝えやすくなります。異音がより感じやすくなるのもそのためです。
車検時に使用していた18インチ・40扁平のタイヤでは異音が気にならなかったとのことから、ホイールサイズの変更が微振動や共鳴を増幅させている可能性があります。
デフ以外で考えられる原因
走行中の異音には、以下のような要因もあります。
- プロペラシャフトのセンターベアリング摩耗
- リアサスペンションブッシュの劣化
- ホイールハブやハブベアリングの摩耗
- ブレーキキャリパーのパッド遊びや鳴き
これらの部品は車体の下側にあるため、水害の影響を受けやすく、長期間経過後に症状が出てくることもあります。
実例:同様の症状で見つかった原因
あるユーザーは走行中に同じような異音を感じ、点検した結果、リアデフマウントのゴムが劣化していたことが判明。マウントの隙間が拡大し、トルクの変動時に小さな衝撃が生じていたようです。ゴム部品の劣化は外観では判断しにくいため、リフトアップしての点検が有効です。
まとめ:異音は複合的な要因である可能性も
異音や振動の原因は一つではなく、複数の要因が重なっている場合があります。18クラウンのような高年式のFR車では、駆動系や足回り部品の摩耗・劣化が徐々に進行し、症状が現れることも少なくありません。
特にホイールサイズを変更している場合は、共振や振動伝達の変化にも注意が必要です。気になる場合はディーラーに加えて足回りに詳しい整備工場での点検を受けると、より明確な診断が期待できます。
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