GSX‑S1000GTに対して新たに登場したGSX‑S1000GXは、“クロスオーバー” をキーワードに、ツアラーとスポーツ性能のいいとこ取りを図った注目モデルです。今回は両者の違いを実例とともに分かりやすく比較します。
① 走行スタイルと目的の違い
GTはスポーツツーリング向け、快適な高速巡行と安定感を重視。
一方GXは“ツアラー×アドベンチャー”的なクロスオーバースタンスで、荒れた道や峠道にも対応。実際、GSX-R由来の車体にV‑STROM的な快適性が加わっています :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
② サスペンションと電子制御の違い
GTはKYB製マニュアル調整フォーク(前120 mm/後130 mmストローク)。
GXは電子制御サス(SAES)+調整式ダンパーで前後150 mmストロークに拡大 :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
GXではサスペンションがハード/ミディアム/ソフトに自動で切替わり、SRAS(路面応じた安定化機構)も搭載されています :contentReference[oaicite:2]{index=2}。
③ 重量とハンドリング
GTより6 kg重いGX(234 kg前後)ですが、重量増を感じさせない軽快な旋回性能が売り。電子制御サスと軽量設計で峠道でも俊敏性が高く評価されています :contentReference[oaicite:3]{index=3}。
④ 電子制御の装備差
GXに搭載されるSDMS‑αモード走行やロールトルク制御、クルーズコントロールなど電子制御装備はGTより一歩進化 :contentReference[oaicite:4]{index=4}。
また、6軸IMUによるコーナリングABSやトラクション制御もGXの特徴 :contentReference[oaicite:5]{index=5}。
⑤ 実際のユーザー評価とレビュー
ユーザーからは「GXはGTの不満点を解消」「峠での旋回性能が素晴らしい」と高評価 :contentReference[oaicite:6]{index=6}。
ただしサドルの硬さやウインドスクリーン調整に工具が必要といった指摘もあり、標準装備では改善の余地があるようです :contentReference[oaicite:7]{index=7}。
⑥ スペック比較表
項目 | GSX‑S1000GT | GSX‑S1000GX |
---|---|---|
車高ストローク(前/後) | 120 mm/130 mm | 150 mm/150 mm |
車重 | 約228 kg | 約234 kg |
サスペンション | KYB手調整式 | 電子制御式 SAES + ADC |
電子制御 | SDMS等 | SDMS‑α、SRAS、スマートクルーズ等 |
まとめ
ツーリング主体で安定重視の方にはGT、峠道や多様な路面を楽しみたいならGXがおすすめです。
電子制御と足回りの進化により、GXはGTの弱点を補完していますが、その分価格も上昇しているため、試乗や装備チェックを踏まえて、自分のライディングスタイルに合うほうを選びましょう。
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