中型免許を持っていても125ccでバイクデビューする人が多い理由とは？

中型免許を取得すると最大で400ccまでのバイクに乗ることが可能ですが、実はあえて125ccクラスでデビューするライダーも少なくありません。一見不思議に思えるこの選択には、しっかりとした理由とメリットがあります。

中型免許なのに125cc？その理由とは

一番の理由は「現実的なライフスタイルへのマッチ」です。125ccは車体が軽く、取り回しがしやすいため、通勤や通学、街乗りに最適です。駐車場所も取りづらくなく、燃費も良いため、維持費も安価です。

また、都市部では125ccが最も使いやすいサイズとも言われています。たとえば東京都内や大阪市内などでは、コンパクトな125ccの方が圧倒的に利便性が高いという声もあります。

125ccクラスは車両価格もリーズナブルで、たとえばホンダのPCXやヤマハのNMAXといった人気モデルでも新車価格は30万円台から手に入ることが多いです。また、自動車税は年間2,400円（自治体により異なる場合あり）で、保険料も安めに設定されています。

任意保険も原付二種区分（125cc以下）ではファミリーバイク特約の適用が可能なことが多く、既に自動車保険に加入していれば保険料の追加負担も抑えられます。

バイク初心者の場合、いきなり250ccや400ccを選ぶと、取り回しに苦労したり、立ちごけのリスクが高まることがあります。そこでまずは125ccに乗ってバイク操作に慣れ、その後ステップアップするという流れを選ぶ人もいます。

たとえば「最初はホンダグロムで練習して、2年後にCBR250RRへ」というようなライダーも多く見られます。

最近の125ccは非常に性能が高くなっています。原付一種とは違い、法定速度は60km/h、二段階右折も不要。加えて燃費は40〜50km/Lを誇るモデルもあり、街乗りでは過不足のないパワーを持っています。

例として、スズキのアドレス125は燃費と軽快な走行性で定評があり、通勤ユーザーに人気です。ホンダのダックス125やスーパーカブC125など、レトロ志向のモデルも選べる点も魅力です。

中型免許を所持していれば、50ccや125ccなどの制限なく任意のバイクに乗ることができます。そのため、免許をフル活用しているというよりも、「今の生活に合ったサイズを選ぶ」という発想が大切です。

中型免許を持っているからといって、必ずしも250ccや400ccを選ぶ必要はないという自由さが、バイクの魅力の一つでもあります。

中型免許を取得したにもかかわらず125ccのバイクでデビューする人は、決して珍しくありません。むしろ、賢く維持費や利便性を重視した結果の選択です。自分の生活スタイルやバイクの使用目的に合わせて最適なバイクを選ぶことが、長くバイクライフを楽しむ秘訣といえるでしょう。