「トヨタ車なのにホンダのディーラーで点検」「スズキ車を日産系整備工場で車検」――こんな話を聞いたことがある方もいるかもしれません。実は、家族や知人からの紹介をきっかけに、所有車のメーカーとは異なるディーラーで車検や定期点検を受ける人は、決して珍しくありません。
他メーカーのディーラーに依頼するのは珍しくない
ディーラーとは言え、整備士の多くは国家資格(二級整備士以上)を有しており、メーカー問わず一般的な点検・車検作業をこなせるスキルを持っています。
そのため、「メーカーが違うから受け付けない」と断られることは少なく、紹介や信頼関係があれば、むしろ丁寧に対応してくれることもあります。
実例:他メーカーのディーラーに依頼する理由
事例A:ホンダ車を所有しているが、親戚が勤めるスバルディーラーに点検を依頼。点検内容も丁寧で、サービスも安心できたため今後も継続予定。
事例B:マツダ車を購入したが、地元トヨタディーラーに点検を依頼している人も。整備士が信頼できるため「車種より人」で選んでいる。
メリット:人間関係・価格・対応の柔軟さ
他メーカーのディーラーに出すことの主なメリットには、以下のような点があります。
- 紹介による安心感や割引特典
- 柔軟でフレンドリーな対応
- 親族・知人との信頼関係
特に、長く付き合いのある店舗では「メーカーを超えた信頼」で成り立っている関係性があり、そのことが顧客の安心材料になっています。
注意点:専用機器や部品手配の違い
一方で、メーカー独自の診断機器(スキャンツール)や専用部品の在庫は自社ブランド車に特化しているため、他社車両には対応できないこともあります。
例えば、トヨタ専用の電子制御系診断ツールではホンダ車の全機能診断ができない、などの制約がある場合はディーラー側があらかじめ説明してくれることが多いです。
それでも整備品質は確保される?
国家資格整備士が在籍する正規ディーラーであれば、法定点検・車検に必要な作業はメーカーを問わず対応可能です。特にオイル・ブレーキ・タイヤなどの消耗品系の整備においては、汎用パーツが使われるためメーカー間の違いはさほど問題になりません。
ただし、純正部品へのこだわりや延長保証対象である場合は、元々の車両メーカーでの整備を検討した方がよいこともあります。
まとめ:紹介で他メーカーに出すのは「あり」
車検や点検を他メーカーのディーラーに依頼することは、紹介や信頼関係を重視する日本の整備文化においては決して珍しくない行動です。
大切なのは「どこで整備するか」ではなく、「誰が整備するか」「どれだけ信頼できるか」。自分の車と長く付き合っていくためには、信頼できる整備士やお店との関係を築くことが最も重要です。
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