ムーヴのスマートキー紛失時にすべき対処とエンジン始動に関する誤解を解説

ダイハツ・ムーヴなどの近年の車両にはスマートキーが採用されており、鍵の紛失や合鍵のみの利用に戸惑うケースが増えています。今回はスマートキー紛失時の対処法と、バッテリーを外しても記録がリセットされるわけではないという重要なポイントについて解説します。

スマートキーの仕組みとは

スマートキーは車両本体とキーに内蔵されたIDチップが通信し、ドアの施錠・解錠やエンジン始動を可能にするシステムです。イモビライザー機能（盗難防止機構）が含まれており、合鍵であっても認証されていないキーではエンジンをかけられません。

このシステムにより、盗難リスクは軽減されますが、鍵を紛失した場合には正しい手順で対応する必要があります。

車のバッテリーを外してもスマートキーの登録情報（イモビライザーの認証情報）は消えません。これは車両側の専用コンピュータ（ECU）が記憶している情報であり、電源を切っただけでは消去できない設計となっています。

仮に消えてしまえば、バッテリーが上がるたびに車が動かなくなることになってしまいます。従って、バッテリーを抜いても合鍵でエンジン始動ができるようにはなりません。

スマートキーを紛失している場合は、正規ディーラーまたは鍵業者にて、「イモビ登録」または「再登録」を行う必要があります。合鍵だけではエンジンをかけられないため、新たなスマートキーを用意し、車両とペアリングをする必要があります。

また、万一の盗難防止の観点からも、紛失した鍵を無効にする作業（過去のキー情報の消去）も併せて行うのが望ましいです。

ディーラーでのスマートキー再発行は、部品代・作業費を含めておおよそ3万円〜6万円が目安となります。場合によってはECUの初期化が必要になり、さらに費用がかかることもあります。

一方、鍵専門業者であれば出張対応で即日作成が可能な場合もあり、費用はやや割安になるケースも。ただし、信頼性や保証面ではディーラーの方が安心感はあります。

特にスマートキーは物理的な鍵穴がないことも多く、紛失時の対応が複雑化するため、日頃からの備えが大切です。

ムーヴのスマートキー紛失時には、バッテリーを外しても記録はリセットされないため、ディーラーや専門業者によるスマートキーの再登録が必須です。

誤った対応を避け、安心して車を運転するためにも、早めの相談と対応をおすすめします。