リセールチケットが定価の2倍でも違法ではない?価格設定の仕組みと倫理的な問題を解説

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ライブやスポーツイベントのチケットが、正規販売価格の2倍以上で出回っている「リセールチケット市場」。これを見て「ぼったくりでは?」と感じた方も多いでしょう。とはいえ、それが必ずしも違法とは限らず、価格が高騰する背景には需要と供給、そして市場の仕組みが複雑に絡んでいます。本記事では、リセールチケットが高額になる理由や、法律・倫理的な観点、そして消費者としてできる対策について解説します。

リセールチケットとは?転売とどう違うのか

「リセールチケット」とは、正規の販売サイトを通じてユーザー同士が再販する仕組みのことです。公式に認められたリセールサービスでは、販売元の規定に従って取引され、チケットの真贋や入場保証もある程度担保されています。

一方、明確に「転売」とされる行為は、無許可でチケットを購入し、利益目的で不特定多数に販売することを指します。これはチケット不正転売禁止法に抵触する可能性がある行為です。

なぜリセール価格が定価の倍以上になるのか

需要と供給のバランスが大きな要因です。人気の高い公演やアーティストのチケットは、入手困難なため、リセール価格が急騰します。正規のリセールでも、出品者が希望価格を設定できる方式の場合は、結果として「定価の2倍」になることも珍しくありません。

たとえば、定価10,000円のライブチケットが、リセールで20,000円以上の価格で取引されるケースは珍しくなく、特にプレミア公演では5倍近くになることもあります。

法的には違法ではないが「グレー」な部分も

リセール価格が高く設定されていても、正規のリセールサービスでの取引であれば違法ではありません。しかし、実質的に「利益目的」で価格をつり上げる行為は、倫理的に問題視されることもあります。

また、主催者が価格上限を設けているケースでそれを無視した販売を行うと、規約違反となり、取引無効や入場拒否につながるリスクもあります。

「ぼったくり」と感じるかは個人の価値観による

定価の2倍で販売されているチケットを「ぼったくり」と感じるかどうかは、人によって意見が分かれます。買いたい人がその価格でも「価値がある」と判断すれば成立するのが自由市場の原理です。

しかし、本当に行きたい人にチケットが届かない状況が広がると、ファン心理としては納得しがたいのも事実。SNSなどでも「チケットが定価で手に入らない」「転売屋が利益を得ているだけ」といった声が多く見られます。

「転売目的」と見なされるリスクとは?

頻繁にチケットを購入し、リセールで高額出品している場合、販売元や主催者により「転売目的」と判断されるリスクがあります。特に顔認証やID確認が導入されているイベントでは、取引履歴が厳しくチェックされる場合もあります。

一度や二度のリセールであれば問題視されないこともありますが、継続的な出品や不自然な価格設定は要注意です。

安心してチケットを入手するために

以下のような方法で、適正価格でチケットを手に入れる可能性を高めることができます。

  • 一次販売にこまめに応募する(ファンクラブ・先行予約)
  • 公式リセールの価格制限付きサービスを利用する
  • 複数のリセールサービスを比較する

また、主催者によってはチケットの「定価トレード」機能を提供していることもあります。

まとめ:リセール価格は高騰しやすいが、適正な取引も存在する

リセールチケットが定価の2倍で出回る状況は、人気公演では珍しくありませんが、すべてが「ぼったくり」や「違法」ではありません。ただし、高額転売が常態化すると、本来のファンがチケットを手に入れられなくなるという本末転倒な事態も起きます。

リセールの仕組みや法的背景を理解した上で、健全なチケット流通に参加することが、イベント文化を守るためにも重要です。

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