中古車を購入する際、カーローンを利用する方も多いでしょう。しかし、販売店から提示されるローン見積もりには金利や手数料などの詳細が明確に記載されていない場合があり、総支払額を見て驚くことも。本記事では、見積もりから実質金利を読み取る方法と、高金利ローンを避けるポイントについて詳しく解説します。
見積もりから読み解く総支払額と金利の関係
たとえば、車両価格と諸費用込みで226万円のローンを組み、初回42,221円+月額33,900円×83回の支払いで合計2,855,921円となる場合、元本と総支払額の差額は629,921円にもなります。
この金利負担はおおよそ年利10〜13%に相当し、銀行系ローンと比べてかなり高めの設定です。金利25%というのは法律上、利息制限法などによりほぼ不可能なので、実質的な年利で考える必要があります。
月額返済額から実質金利を計算する方法
ローンの実質年利は「元金・返済期間・月額返済額」の3つから計算できます。一般の方が使える簡便な方法として、インターネット上のカーローン電卓や金融電卓アプリが便利です。複利計算を用いた正確な実質年利を把握することができます。
先ほどの例で試算すると、84回払いで約2,855,921円の返済総額は、おおよそ年利12%前後のローン商品に該当します。
金利が高くなる理由と販売店ローンの実情
中古車販売店が提供するローンは提携信販会社を利用しており、その手数料や仲介マージンが上乗せされるため、金利は高くなる傾向があります。銀行や信用金庫の自動車ローンと比べると、実質年利で2〜3倍になることも珍しくありません。
また、販売店が利益を得る仕組みとして、車両本体の値引きをする代わりに高金利ローンを勧めるケースもあるため注意が必要です。
他の選択肢:銀行系ローンやネット銀行の活用
車両購入前に、銀行やネット銀行の自動車ローンを事前に仮審査しておくことで、低金利で借りられる可能性があります。たとえば、メガバンクのカーローンでは年利1.9%〜3.5%程度の商品もあり、同じ226万円を借りた場合、総支払額に数十万円の差が出ることもあります。
金利だけでなく、繰上げ返済手数料や保証料の有無も比較することが重要です。
実例:カーローンで損をしないための比較ポイント
【例1】中古車販売店ローン
・借入額:226万円
・支払総額:2,855,921円
・年利:約12%
【例2】ネット銀行ローン
・借入額:226万円
・支払総額:約2,450,000円
・年利:約2.5%
⇒差額:40万円以上
このように、借入先を変えるだけで大きな節約につながることがあります。
まとめ:見積もりを鵜呑みにせず「金利」をしっかり確認しよう
カーローンの契約前には「金利」「総支払額」「返済回数」「月々の支払い額」の4点を明確にしてから検討することが重要です。販売店ローンは手軽な反面、金利が高めに設定されていることが多いため、複数のローンを比較して最適な選択をしましょう。車両価格だけでなく、ローン条件も含めた「総合的なコスト」で判断することが賢明です。
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