高級ミニバンとして人気を集めるトヨタの現行型「アルファード」「ヴェルファイア」。SNSなどでは“残クレ”という言葉とともに揶揄されることもありますが、実際の支払い負担や家計への影響を考えると、軽々しく評価できるものではありません。本記事では、残クレの仕組みと月10万円を超える支払いの背景、実際に選ばれている理由をわかりやすく解説します。
残価設定ローン（残クレ）とは？基本をおさらい
残価設定ローン（残クレ）は、3〜5年後の下取り価格を最初に設定し、その差額分のみを分割で支払うローン方式です。購入時の支払い総額を抑えられるため、月々の支払い額は通常ローンより低く抑えられます。
たとえば600万円のアルファードを5年後に250万円の残価設定で契約した場合、350万円を5年で分割して支払います。金利次第ですが、これでも月々の支払いは7万〜10万円台になることが多いです。
実際の支払い例：アルファード Zグレード（新型）
例：車両価格約570万円、オプション・諸費用込630万円、残価設定240万円（5年後）で契約した場合
- 自己資金：0円
- ローン額：390万円
- 月々支払：約85,000円（5年払い／金利3.9％想定）
- 別途：任意保険・自動車税・メンテ費・ガソリン代
このように月額合計は10万円を超えるケースが一般的です。
残クレのメリットと注意点
メリットは「手が届かなかった車に乗れる」「定期的に新車に乗り換えられる」など。ファミリー層や会社役員などに支持されています。
一方で「総支払額は高くなりがち」「途中解約しづらい」「走行距離制限がある」などの注意点もあります。資金計画とライフスタイルに合うかを事前に見極めることが重要です。
高額支払い＝裕福とは限らない？見えにくい実情
“残クレでアルファード＝無理して背伸び”といったイメージがつきやすいのは、支払いが家計を圧迫している印象があるからです。ただし、実際には法人名義や副収入を活用する人も多く、一概には言えません。
車が生活や仕事の中心にある地方都市などでは、実用性と快適性の両立として正当な選択と捉えられています。
収入目安：月10万円以上の支払いはどれくらいの世帯に可能か
車両費だけで月10万円前後、さらに維持費で月2〜3万円となると、年収700万〜800万円以上が目安です。家計に余裕を持たせるなら、共働き世帯であれば手が届く範囲といえるでしょう。
また、副収入や事業所得がある人が“節税と見せ方”を考えて契約していることも珍しくありません。
まとめ：残クレでアルファードは本当に“無謀”なのか？
高級ミニバンに残価設定ローンを利用することは、計画的に活用すれば合理的な選択です。無理な背伸びをしているというよりも、選択肢の一つとして活用しているケースが大多数です。
つまり、残クレでアルファード＝馬鹿にされるという構図は、必ずしも正しいとは言えません。見栄ではなく合理性のある選択であることも十分あり得ます。
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