新車購入時に「ボディコーティングをしておくと、水洗いだけで5年間キレイが続きますよ」と勧められた経験がある方は多いはず。とくにホンダディーラーなどでは、数ランクある中間グレードで10万円超の費用が提示されることが一般的です。果たして、その12万円のコーティングには本当に価値があるのでしょうか?この記事では、コーティングの基本と実際のメリット・デメリット、代替手段をわかりやすく解説します。
車体コーティングとは?その仕組みと種類
車体コーティングとは、塗装面の上に透明な保護膜を形成して、汚れや傷、水シミ(ウォータースポット)から車を守る処理です。主な種類には以下があります。
- ガラス系コーティング:硬くて耐久性が高いが施工費は高め
- ポリマー系コーティング:安価で短期的、効果は数か月〜1年
- セラミック系コーティング:超高耐久、超撥水性、価格は15万円以上が一般的
今回ディーラーが勧める中間ランクで12万円のものは、おそらく3〜5年耐久のガラス系であることが多いです。
12万円のコーティングに期待できる効果
ディーラー施工のガラスコーティングには以下のメリットがあります。
- 汚れが付きにくくなり、洗車が水洗いだけで済む
- 日差しや酸性雨からボディを保護し、塗装の劣化を遅らせる
- 光沢が長持ちし、新車のツヤが維持できる
実例:3年間、屋外保管のホンダ車にディーラーで施工されたコーティングは、洗車機だけで手入れしてもツヤと撥水性が維持されていたとの報告もあります。
コーティングのデメリットや注意点
一方で、以下のような注意点も無視できません。
- 費用が高額:12万円という価格は決して安くない
- 完全メンテナンスフリーではない:水洗いで済むとはいえ、年に1〜2回のメンテナンス洗車は推奨されることが多い
- 傷や飛び石は防げない:ガラスコーティングはあくまで表面保護なので物理的な衝撃は無効
また、コーティング施工後に洗車機の種類を選ぶ必要がある(ブラシが硬すぎると劣化が早まる)など、少しだけ気を使う場面も出てきます。
ディーラー施工と専門店・DIYの違い
12万円の費用が高いと感じる場合は、以下の選択肢も検討できます。
- 専門業者:同程度の施工を8〜10万円で提供している場合あり
- DIY:市販のコーティング剤(¥3,000〜¥8,000)でセルフ施工可能。ただし技術と手間が必要
たとえば、KeePer技研の「クリスタルキーパー」などは、1年ごとに施工する形式で、年間1.5〜2万円程度で光沢を維持する人も増えています。
つけるべき?判断のポイント
以下の条件に当てはまる人は、12万円のディーラー施工を「あり」と考えてもよいでしょう。
- 屋外駐車で紫外線・鳥のフン・雨の心配がある
- 洗車をほとんど自分でやらない(手間をかけたくない)
- 長く同じ車に乗る予定(5年以上)
逆に、1〜3年で車を手放す予定の方や、自分でメンテナンスできる方には割高に感じる可能性もあります。
まとめ
・車体コーティングは「美観と保護」を目的とした施工で、ガラス系は5年近い効果が期待できます。
・12万円の費用にはメリットもありますが、手間を惜しまなければ他の選択肢も十分あり。
・長期間乗る・洗車が面倒・美観重視な人にはおすすめ。一方で短期所有・DIY志向なら検討の余地あり。
初めての新車こそ、納得して選びたいもの。価格と効果、そしてご自身のカーライフスタイルに合わせて慎重に判断してみてください。
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