バイクのブレーキフルードにはDOT3やDOT4など、いくつかの種類があります。DOT3を使用する予定だったところ、家にあったDOT4を入れてしまった場合、その後どうすれば良いのか、そしてこれが後々問題にならないか心配になることもあります。本記事では、DOT3とDOT4の違い、DOT4が入った場合の影響、そしてフルードの交換方法について解説します。
1. DOT3とDOT4の違い
DOT3とDOT4はどちらもブレーキフルードの規格ですが、いくつかの違いがあります。主に、耐熱温度と吸湿性の違いです。DOT4はDOT3よりも高い耐熱温度を持ち、高温時でも性能が落ちにくい特性があります。また、DOT4は水分を吸収する性質があり、これがブレーキ性能に影響を与えるため、定期的な交換が必要です。
DOT4はDOT3に比べて性能が高いため、一般的にはDOT3専用のシステムにDOT4を使用することは推奨されていません。特に、DOT3仕様の車両にDOT4を使用することで、システム内のシールやホースがダメージを受ける可能性があります。
2. DOT4を使用した場合の影響
DOT4を間違って入れてしまった場合、特に大きなトラブルが発生することは少ないですが、長期的にはブレーキシステムに悪影響を与える可能性があります。特に、DOT3専用のシステムでは、DOT4の強力な化学成分がシールなどを劣化させる可能性があり、最悪の場合、ブレーキ性能に支障をきたすことも考えられます。
ただし、すぐにブレーキが効かなくなるわけではなく、しばらくは問題なく動作することが多いです。それでも、早めにブレーキフルードを交換することが望ましいです。
3. DOT4の完全な抜き方
DOT4を完全に抜いてDOT3に戻すためには、まずブレーキシステム内の全てのDOT4を抜き取る必要があります。具体的には、フロントおよびリアのブレーキキャリパーからフルードを抜き、DOT3を新たに注入します。その後、エア抜きを行い、ブレーキシステム内に空気が入らないようにします。
もし自分で作業を行うのが不安であれば、バイクの整備士に依頼することをお勧めします。正しい方法で作業を行うことで、ブレーキ性能を保ちながら安全に使用することができます。
4. DOT3とDOT4の混合について
DOT3とDOT4は混ぜても動作には支障をきたさない場合もありますが、長期的にはブレーキ性能の低下を引き起こす可能性があります。特に、DOT3専用のシステムにDOT4を混ぜると、シールの劣化が早まることがあるため、完全に交換することが重要です。
混合することで一時的に問題が発生しないこともありますが、定期的な点検と交換を怠ることなく、適切なブレーキフルードを使用することをお勧めします。
5. まとめ
DOT4を間違って入れてしまった場合でも、すぐに大きな問題が発生することは少ないですが、早急にDOT3に戻すことをお勧めします。ブレーキフルードの交換作業は慎重に行い、必要に応じて専門家に依頼することで、ブレーキ性能を保ち、安全な走行ができます。
ブレーキフルードは定期的に交換が必要な消耗品であり、適切なものを使用することで車両の安全性を確保できます。今後は、使用するフルードの種類に注意して、安心してバイクを楽しんでください。
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