古い車で片側だけ温風や冷風が出る場合、夏の30℃超にもかかわらず運転席側が熱く、助手席側が冷たいといった不快な症状に悩むオーナーは少なくありません。15年落ちのアルトでは、このような症状がエアコンシステムの不具合によるものの可能性が高く、対処法を正しく選ぶことが重要です。
なぜ片側だけ温風・冷風が出るのか?
原因として最も多いのがガス(冷媒)不足です。冷媒が不足すると、エバポレーターが冷却されず、半分だけ効く状態になることがあり、運転席側が温風になりがちです:contentReference[oaicite:0]{index=0}。
もうひとつの原因は、ブレンドドアアクチュエーター(温度調整ダンパー)の故障です。これは温度調整用のダンパーが動かず、片側だけ冷風あるいは温風が出続けるという典型的な症状を引き起こします:contentReference[oaicite:1]{index=1}。
ガス補充(リガス)のメリットと注意点
ガス補充は冷媒量を規定値に戻すメンテナンスで、45分程度、費用は英国では約£72(約1.2万円)との例もあります:contentReference[oaicite:2]{index=2}。日本でも2年に1回程度のリフレッシュが推奨されています。
ただし、補充前に必ずリークチェックを行わないと、再び冷媒が抜けて症状が再発する恐れがあります。また、自宅キットでは量の制御が難しく、過充填のリスクもあります:contentReference[oaicite:3]{index=3}。
クリーニングやアクチュエーター交換の意義
冷媒が適正でも片側だけ温風なら、ブレンドドアアクチュエーターや関連ダンパー部品の不具合が疑われます。クリック音や異音がする場合は交換時期かもしれません。
加えて、エバポレーターやダクト内の汚れ詰まりで airflow が偏っている場合もあり、エバポレータークリーニングで改善するケースもあります。
朝方涼しい時に冷風・寒い原因
朝や冷房使用時の気温が低い場合でも冷風が強いのは、ガスが適正で、ブレンドドアが常に開いている状態が考えられます。
つまり、温風と冷風の不均衡は、冷媒不足とブレンドドア異常の両方が原因である可能性があり、それぞれ別に対処する必要があります。
おすすめの対処手順と優先順位
15年落ちの車で今後2年乗る予定なら、まずは基本のガス補充+リークチェックが第一選択肢です。
次に片側だけ温風の場合は、アクチュエーターやダンパー部品の点検・交換を検討してください。また、ダクト内のほこりやポーレーションによる気流の偏りも見逃せません。
まとめ:まずはリガス+リーク対策、その後アクチュエーターと清掃へ
アルトのエアコンが片側だけ温風や冷風の症状を出す場合、ガス補充による冷媒量の回復とリークチェックが最優先です。その後、ブレンドドアアクチュエーターの点検・交換や内部クリーニングを行えば、快適な冷暖房環境が期待できます。
車検であと2年乗るなら、順を追った整備で安心と快適を取り戻しましょう。
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