新車ディーラーで車が傷だらけで返却されたときにとるべき対応と交渉のコツ

新車購入は多くの人にとって一大イベント。だからこそ、納車直後の不具合や預けた車の返却時に傷が増えていたとなれば、がっかりして当然です。本記事では、ディーラーに車を預けた際に傷や汚れが増えて返ってきた場合、どのように対応すべきかを詳しく解説します。

預ける前に記録を取ることの重要性

今後の対策としてまず大切なのは、ディーラーに車を預ける際には状態の記録を残すことです。スマホで全体・内装・スマートキーなどの写真を撮っておくだけでも十分な証拠になります。

たとえば、ピアノブラックのパネルや内装は非常にデリケートで傷がつきやすい素材。納車後すぐに保護フィルムを貼るなどの対策とともに、記録を残すことが後のトラブル防止になります。

預ける前後で明らかに車の状態が変わっている場合は、写真を用いて冷静に状況をディーラーに伝えましょう。口頭だけで伝えると「元からあったかも」と曖昧にされるリスクがあります。

可能であれば、担当営業だけでなく、サービスマネージャーや店舗責任者レベルにも相談するのが効果的です。企業としての対応姿勢が見えるからです。

店舗での対応に納得できない場合は、本社の「お客様相談窓口」に連絡する手段があります。日本自動車販売協会連合会や、消費生活センターへの相談も視野に入れましょう。

実際に、消費生活センターを通じた相談で、ディーラーが全面無償で補修や清掃対応を行った事例もあります。

損害が大きく、ディーラー側が一切認めない場合には、民事訴訟という方法もあります。ただし、弁護士費用や時間の負担がかかるため、できるだけ示談交渉での解決を目指すのが現実的です。

また、示談書を交わすことで、今後の対応責任を明確にすることも可能です。書面での記録を残しておくことが重要になります。

「400万円という大金を支払った新車であること」、「元々はディーラー側の不具合が原因で預けたこと」、「納車時から状態を把握していたこと」など、事実ベースで淡々と伝えるのがベストです。

特に感情的にならず、ビジネスライクに「顧客として誠実な対応を求めている」という姿勢を見せることが効果的な交渉につながります。

ディーラーへの車預けによって新たな傷や汚れが発生した場合は、「記録」「証拠」「冷静な交渉」がキーワードです。納得できない場合には、店舗を超えて本社や第三者機関へ相談することも視野に入れましょう。

高額な買い物である自動車だからこそ、正当なサービスを受ける権利はあります。泣き寝入りせずに、堂々と交渉を進めることが大切です。