法定12ヶ月点検と車検の違いとは?点検内容をわかりやすく解説

車検、メンテナンス

自動車の維持管理において「法定12ヶ月点検」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。一方で、「それって車検と何が違うの?」と感じる方も少なくありません。この記事では、法定12ヶ月点検と車検の点検内容の違いや、どこまでチェックするのかについて、初心者にもわかりやすく解説します。

法定12ヶ月点検とは何か

法定12ヶ月点検とは、自家用乗用車(普通車・軽自動車)を対象に、年に1回(使用開始から1年ごと)実施が義務付けられている定期点検のことです。道路運送車両法で定められており、安全かつ快適に車を使用するための重要なメンテナンスです。

この点検は「義務」ではありますが、実施しなかったからといって罰則があるわけではありません。しかし、故障や事故を未然に防ぐためにも非常に重要な点検です。

点検内容:法定12ヶ月点検で何を調べる?

点検項目は26項目以上あり、主に以下のような箇所をチェックします。

  • ブレーキの利き具合、パッドの摩耗状態
  • エンジンオイルや冷却水の量・汚れ
  • ステアリングの遊びやがたつき
  • タイヤの摩耗・空気圧
  • 排気ガスの色や量
  • バッテリーの性能チェック

点検結果によっては、部品の交換や追加の整備が必要になることもあります。

車検との違いとは?

車検(継続検査)は法律で義務付けられており、未実施だと公道を走ることができません。主に「その車が法律的に基準を満たしているか」を確認するものです。対して、法定12ヶ月点検はあくまでメンテナンス目的で、安全に走行できる状態かを診るものです。

具体的には、車検ではライトの明るさや排気ガスの成分、速度計の誤差などを機械的にチェックします。一方、12ヶ月点検は整備士が目視や試走などを通じて不具合を事前に見つけるという予防的な意味合いが強くなっています。

実例:12ヶ月点検で発覚した故障

例えば、あるユーザーは12ヶ月点検時にブレーキパッドの異常な摩耗を発見され、交換作業を実施。そのまま放置していたら重大な事故に繋がる可能性もありました。

また別のケースでは、冷却水の漏れが発見され、大きなエンジントラブルを未然に防げたという例もあります。

点検の費用と所要時間は?

費用は車種や整備工場によって異なりますが、おおよそ1万5,000円〜3万円程度が相場です。ディーラーではやや高め、認証工場や民間整備工場では比較的安価に済むこともあります。

時間はおおむね1〜2時間程度で完了し、事前に予約しておけば日帰りも可能です。車検と比べると短時間で済むのが特徴です。

まとめ:法定12ヶ月点検は安心と安全のカギ

法定12ヶ月点検は車検とは異なる目的で行われ、車の不具合を早期に発見し、安心・安全なドライブを守る大切な点検です。車検だけではカバーしきれない細かなチェック項目も含まれており、定期的に実施することで車の寿命を延ばすことにもつながります。

大切な愛車を長く快適に乗るためにも、12ヶ月点検の重要性を見直してみましょう。

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