旧車ファンに根強い人気を持つスズキK125。メンテナンスを自分で行うオーナーも多いこのバイクですが、作業の際にはトルク管理が重要です。特にタイヤ交換時のアクスルシャフト締付トルクは、安全走行に直結する要素のため、確実な数値と手順を知っておきたいところです。本記事では、K125のアクスルシャフトの締め付けトルクと注意点について詳しく解説します。
K125とはどんなバイクか
スズキK125は、2ストローク125ccエンジンを搭載したクラシックなオートバイで、1970年代に登場し、その後改良を重ねながら80年代まで販売されました。シンプルな構造と整備性の良さから、今でも多くのファンが自分で整備を楽しんでいます。
最終型ではディスクブレーキ仕様が採用されたモデルもあり、前後ともに機能性が向上した点が特徴です。
アクスルシャフトの規定トルク値の目安
スズキK125のサービスマニュアルは現在入手困難な場合も多いため、近い時代や排気量のスズキ車種の整備データから推定値を出す必要があります。
目安としては以下の通りです。
| 箇所 | 推奨トルク(目安) |
|---|---|
| 前輪アクスルシャフト | 60〜80 N・m |
| 後輪アクスルシャフト | 90〜120 N・m |
したがって、質問者の「前輪80N・m、後輪120N・m」という数値は、概ね適正範囲内に収まっており、過度な締め付けには該当しません。
締め過ぎ・緩みのリスクと対処法
トルクを過剰にかけすぎると、ベアリングやカラーの寿命を縮めるリスクがあります。一方で緩すぎると走行中にガタつきや脱輪の原因にもなります。
トルクレンチを使って正確な締め付けを行い、締め付け後にはタイヤのスムーズな回転やブレーキとの干渉がないかも確認しましょう。
整備時に押さえておきたい追加チェックポイント
- アクスルシャフトのグリスアップを忘れずに
- 締め付け後はブレーキの効き具合も再確認
- タイヤ脱着時にはスピードメーターギアやカラーの組み付け順序を間違えない
- 走行100km後に増し締め確認を行うと安心
整備ミスは後々の走行トラブルに直結しますので、作業中の写真を撮っておくのも有効です。
古い車種の整備情報の入手方法
サービスマニュアルが手元にない場合は、以下の手段で情報を収集できます。
- ヤフオクやメルカリでマニュアルを探す
- 旧車専門フォーラムやSNSグループで質問
- スズキの正規販売店で問い合わせ(旧車マニュアルのコピーが残っている場合も)
特に旧車コミュニティでは、実際に整備経験のあるユーザーの知見を得られるため非常に参考になります。
まとめ:締め付けトルクは適正でOK、整備の精度がカギ
スズキK125のアクスルシャフトの締め付けトルクは、前輪で60〜80N・m、後輪で90〜120N・mが目安です。質問者の設定値は安全域に収まっており、大きな問題はないと考えられます。
しかし、重要なのはトルクだけでなく、締め付け前後の状態確認や、再チェックの習慣です。旧車は特に小さな整備ミスが重大な故障に繋がることもあるため、丁寧な作業と情報収集を心がけましょう。


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