ファミリーカーの選択肢として人気の高いミニバン。しかし、近年はコンパクトカーでありながら広い室内空間を持つ「トールワゴン」に注目が集まっています。特にトヨタ・ルーミーやスズキ・ソリオがもしも前席ベンチシート化で6人乗り仕様になれば、ミニバンに代わる存在になり得るのではないかという声もあります。本記事では、その可能性を徹底検証します。
ルーミー・ソリオの魅力とは?
トールワゴンの代表格であるトヨタ・ルーミーとスズキ・ソリオは、全長4m未満というコンパクトサイズながら、背の高いボディ設計により広々とした室内空間を実現しています。
特に注目すべきは後部座席の足元空間の広さと、スライドドアによる乗降性の良さ。子育て中のファミリー層を中心に高い支持を得ており、「軽自動車より広く、ミニバンより運転しやすい」という点が魅力です。
もし前席がベンチシートで6人乗りになったら?
現状のルーミーやソリオは5人乗りが基本です。しかし、仮に前席がベンチシートとなり、3列横並びで乗れる6人乗り仕様になれば、使い勝手が大きく広がります。
たとえば、実家に帰省する際に、祖父母+夫婦+子ども3人の合計7人というシーンにおいて、1人だけタクシーというような事態を避けられる可能性があります。
6人乗りでミニバンは本当に不要になるのか?
確かに6人乗りが可能となれば、多くの家庭にとって「十分な人数」が乗れるクルマになるかもしれません。しかし、それでもミニバンに軍配が上がる場面も多くあります。理由は以下の通りです。
- 3列目シートの有無:ルーミーやソリオには3列目がなく、全員が快適に座れるかは疑問。
- ラゲッジスペースの容量:6人乗車時に荷物スペースがほぼなくなる可能性。
- 車両剛性と安全性:構造的に6人乗車前提では設計されていない可能性も。
これらを考慮すると、「たまに6人乗る」程度なら代替になり得ますが、「常時6人以上を快適に乗せたい」ならミニバンの優位性は残ります。
ボクシーやシエンタとの違い
ボクシーやシエンタといったミニバンは、3列目シートを標準装備し、乗員全員が個別の座席に座れる構造です。また、3列目シートを格納して荷室にするなど、柔軟な使い方ができる点が特長です。
さらに、ハイブリッドモデルや先進運転支援システムなど、最新装備が充実しているのも魅力です。日常の街乗りから遠出まで、幅広く対応できる設計がされています。
ファミリーカー選びはライフスタイルに合わせて
ルーミーやソリオが仮に6人乗りになっても、それが「万能」になるとは限りません。普段の使用人数、乗車時間、荷物の量、乗り降りの頻度など、ライフスタイルに合わせた選択が大切です。
たとえば、都市部の狭い道をよく走るなら取り回しの良いソリオ、頻繁に長距離移動するならシエンタやボクシーなど、それぞれの用途に応じた最適解があります。
まとめ:6人乗り仕様の登場で選択肢は増えるが、ミニバンはまだ必要
ルーミーやソリオが6人乗り仕様になることで、ファミリーカー市場に新たな選択肢が増えるのは間違いありません。しかし、それはあくまで「選択肢の拡充」にとどまり、ミニバンの代替にはなりきらない場面もあるでしょう。
車選びは「何人乗れるか」だけでなく、「どう乗るか」「どんな場面で使うか」まで考慮することが大切です。
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