MT免許を取得した若者はどちらを選ぶ？MT車vsAT車の購入傾向と背景に迫る

普通自動車の運転免許にはMT（マニュアル）とAT（オートマチック）の2種類があります。若者の中には将来的な選択肢を広げる目的でMT免許を取得する人もいますが、実際に購入するのはどちらの車種が多いのでしょうか？この記事では、若者の車選びにおける現実と傾向、選ばれる理由について掘り下げます。

MT免許取得者の多くがAT車を選ぶ理由

MT免許を取得した若者の多くは、実際にはAT車を購入するケースが圧倒的に多いです。警察庁や自動車教習所協会のデータによれば、MT免許取得者でも8割以上がAT車を選んでいます。

理由は明確で、市販車の9割以上がAT車であるためです。新車市場においてMT車の選択肢は年々減少しており、AT限定免許でも運転できる車種がほとんどを占めています。

AT車は操作が簡単で、渋滞時のストレスも少ないため、通勤や買い物などの日常使いにはAT車のほうが便利です。

例えば、大学生や新社会人が軽自動車やコンパクトカーを選ぶ場合、ほぼすべてがAT車であり、中古市場でも流通量が多く価格も手頃です。維持費や燃費面でもAT車は進化しており、選ばれる理由になっています。

一方で、あえてMT車を選ぶ若者もいます。クルマ好きや走りを重視する層は、MT車の操作感や運転の楽しさに魅力を感じています。

実例として、20代前半でスバルBRZやマツダロードスターなど、スポーツタイプのMT車を選ぶ人もいます。こうした若者は運転技術を高めたい、車と対話したいという価値観を持っているのが特徴です。

MT車の魅力はあるものの、日常利用では注意点も多いです。例えば以下のような点が挙げられます。

こうした点も考慮して、MT車は慎重に選ばれる傾向にあります。

実際にはMT車を買わなくても、MT免許を取得するメリットがあります。それは以下のような理由です。

こうした背景から、MT免許を取る若者はいても、MT車を買うとは限らないのが実情です。

若者の間では「MT免許を取得するが、実際に買う車はAT車」が大多数という傾向が続いています。AT車の利便性や市場シェア、価格面のバランスなどを考えると、納得の選択と言えるでしょう。

ただし、車の運転を趣味やライフスタイルの一部として楽しみたい人には、MT車という選択も十分に価値があります。自身の目的とスタイルに合わせた車選びをすることが、満足度の高いカーライフへの第一歩です。