新車購入は大きな買い物であり、納車までのプロセスにも期待が高まるものです。しかし、納車のスケジュールや登録手続きに関して不信感を抱くケースも少なくありません。この記事では、納車時のよくある行き違いやその対処法、そしてディーラーとの関係を良好に保ちながらも納得のいく対応を引き出すポイントを紹介します。
ナンバー登録はいつされる?ディーラーの実務的事情
車のナンバー登録(登録手続き)は、印鑑証明書などの必要書類がそろった段階で行われるのが一般的です。登録が済むと自動的に「課税」「自動車保険の起算日」「初度登録年月日」などが決まります。
このため、納車日より前にナンバーが取得されているケースは多く、特に6月末などの月末に集中して登録されることもあります。ただし、顧客が希望した納車時期と大きくズレる場合は事前説明が望まれます。
なぜ「5月登録」になってしまったのか
ディーラー側としては、書類がそろい次第早めに登録処理を済ませておきたいという思惑があります。特に決算期や月末前などは、社内の台数目標達成のために先行登録を進めることがあります。
これにより自動車税の起算月が1か月早まったり、車検有効期限の月も1か月早まるなどの実質的デメリットが生じる可能性があります。
怒るべき?冷静に見極める判断軸
「納車希望月と登録月がズレた」ことにモヤモヤするのは自然な感情です。ただし、登録月のズレによる金銭的損失が微小であれば、怒るよりも“説明不足への不満”として伝えるほうが良策です。
一方で、登録月のズレで自動車税や自賠責保険料の損失が発生した場合は、「差額の補填」や「オプションサービスの提供」などを丁寧に交渉することも可能です。
穏便に伝えるクレームの伝え方
ディーラーと長期的な関係を望む場合は、感情的な言葉よりも論理的かつ柔らかい表現がベターです。
例:「登録月の件で少し気になる点がありまして、次回はもう少し事前に相談いただけるとうれしいです」など、相手の落ち度を指摘しつつ信頼関係を壊さない工夫が重要です。
担当変更や点検依頼の“圧”は効くのか
担当者変更や点検を他店舗に依頼するなどは、ディーラーにとってプレッシャーになる行動ではあります。しかし、これらの行動は感情的に動いた印象を与えかねないため、最終手段として取っておくのが賢明です。
むしろ、「今後も長くお世話になりたいので…」と前向きな姿勢を見せたうえで、今後の対応に改善を促す方が関係性を保ちやすいでしょう。
まとめ:納得できないなら“説明”と“配慮”を求めよう
ディーラーの登録対応に納得がいかないときは、「どの時点で、どんな意図で登録されたか」の説明を求め、納得いく対応(例:サービス追加や補償)を丁寧に要望してみましょう。
モヤモヤを残したままではその後の付き合いに影響します。冷静な視点と丁寧な言葉で、自分の立場を伝えることが、結果として一番良い解決につながります。
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