軽量なボディとオープンエアの爽快感で人気のダイハツ・コペン(LA400K)。走りを重視するユーザーの中には「少しでも軽くしたい」と考える人も多く、電動ルーフ関連のパーツを取り外したいという声もあります。今回は、コペンの電動ルーフモーターを外すことの可否や注意点について解説します。
コペンの電動ルーフシステムの構造と役割
コペンLA400Kのルーフは、電動油圧式で制御されており、トランク内のモーターと油圧ユニットが連携して開閉動作を行います。このモーターは重量的にはそれほど重くはありませんが、確かに軽量化目的で外したくなる部品のひとつではあります。
しかし、ルーフシステムは車両のCAN通信と連動しており、開閉に関する状態管理をECUで常時監視しています。
モーターを外した場合に想定される不具合
電動モーターを取り外した場合、以下のような問題が生じる可能性があります。
- 車両側のECUがルーフ状態を認識できず、チェックランプが点灯する
- 通信エラーにより、走行制限がかかる場合がある
- ディーラーでの車検時に不適合と判断される恐れ
実際にモーターを外して不具合が発生した例もあり、自己責任での対応が求められます。
軽量化の効果とリスクのバランス
コペンの総重量は約870kg前後で、電動ルーフモーターのユニットを外したところで数kg程度の軽量化しか見込めません。一方で、ECUとの通信エラーや安全性への影響は無視できません。
また、ルーフを手動固定する構造がないため、万が一走行中にルーフがずれるリスクを防ぐための対策も必要になります。
どうしても軽量化したい場合の代替策
どうしても軽量化を追求したい方は、以下のような手段を検討すると良いでしょう。
- 社外マフラー・ホイールの軽量化:バネ下重量の軽減は走行性能向上に直結します
- 不要な内装パーツの撤去:リアトランク内の内張やデッドニング材の除去も効果的
- バッテリーの軽量化:リチウムイオンタイプへの交換で数kg軽くなります
これらの方法で、モーターよりも安全かつ確実な軽量化を図ることができます。
整備性や再販価値への影響も考慮を
電動ルーフはコペンのアイデンティティの一部でもあり、中古車市場でもルーフ動作確認は重要なポイントです。モーターを外してしまうと、再販時の査定に影響する可能性があるため、慎重に判断する必要があります。
また、DIYで配線や機構に手を加えることで、不具合が生じた際の修理対応が困難になるケースもあります。
まとめ:電動モーター撤去は慎重に、軽量化は他の選択肢を
コペンLA400Kの電動モーターを外すことで軽量化を図るのは理論上可能ですが、実際には電装系や安全性、車検・整備性に大きなリスクを伴います。
軽量化を目的とするなら、まずは確実で安全な他の部位からの軽量化をおすすめします。どうしても取り外したい場合は、信頼できるショップや専門家の意見を聞いたうえで慎重に判断することが大切です。
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