交通違反や事故によって発生する運転免許停止、通称「免停」。この処分を受けた後、しばらく安全運転を続けていれば「前歴」がリセットされるという話を聞いたことがあるかもしれません。本記事では、免停のリセットとは何か、どのような条件でリセットされるのかをわかりやすく解説します。
免停の「リセット」とは何を指すのか
免停の「リセット」とは、前歴(処分歴)が一定期間を過ぎることで消滅し、運転記録上の違反歴がゼロに戻る状態を指します。これは「運転者違反歴管理簿」に記録された行政処分の履歴が、無事故・無違反を続けることで消える制度です。
ただし、「違反点数」自体は交通違反ごとに加点され、累積によって処分が決まるため、点数と前歴は区別して理解しましょう。
免停の前歴がリセットされる条件
免許停止処分を受けた後、その後1年以上無事故・無違反であれば、前歴はリセットされます。以下が一般的な条件です。
- 過去の免停処分日から1年間、無事故・無違反である
- 行政処分を受けない期間を継続している
- 重大違反がない
この「1年」は最後の処分を受けた日からカウントされます。例えば、2024年6月に免停を受けた場合、2025年6月までに違反がなければ前歴がリセットされる仕組みです。
違反点数と前歴の関係性
交通違反にはそれぞれ違反点数が定められており、この点数の累積で免停や免許取消の行政処分が下されます。
前歴があると、次の違反での処分が重くなります。例えば、違反点数6点で免停になるのは前歴1回以上の場合です。前歴がゼロのドライバーでは13点未満なら即免停にはなりません。
行政処分歴の確認方法
自分の前歴や違反点数の状態を知りたい場合、「運転記録証明書」や「累積点数等証明書」を取得する方法があります。これは運転免許センターや一部の警察署、郵便局から申し込み可能です。
自動車安全運転センターのサイトから郵送での申請も可能で、証明書は数日以内に届きます。
リセット後に気をつけるべきこと
リセットされたからといって油断は禁物です。再び違反すれば点数が加算され、前歴が再度ついてしまいます。また、短期間で複数違反をすると「累積点数」ではなく「短期間多発違反者」として処分されることもあります。
特に違反が重なると最短で免許取消となるため、再発防止が最も重要です。
まとめ:免停のリセットは「1年間の無事故・無違反」が鍵
免停の「リセット」とは、処分歴が帳消しになることを指しますが、そのためには1年間無事故・無違反であることが絶対条件です。違反を繰り返すと前歴が加算され、次の違反で重い処分を受ける可能性があります。安全運転を心がけることが最大の防衛策といえるでしょう。
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