LEDヘッドライトからハロゲンに変更しても車検は通る?交換前に知っておきたい法規と注意点

車検、メンテナンス

ヘッドライトが割れてしまい、修理や交換を検討する際に「純正LEDは高いけど、ハロゲン仕様なら安い」と考える人は少なくありません。特に中古部品や社外品で費用を抑えたい場合、前期型などのハロゲン仕様を流用できないかと考えるのは自然です。しかし、このような変更は本当に車検に通るのでしょうか?本記事では、LEDからハロゲンに交換する場合の法的な基準と注意点をわかりやすく解説します。

車検に通るかどうかの大前提は「保安基準に適合しているか」

車検では、ヘッドライトの種類そのものよりも、灯火の明るさ・照射範囲・光軸・色温度などが保安基準に適合しているかどうかが重視されます。つまり、純正LEDからハロゲンに変更しても、それが正しく取り付けられ、基準を満たしていれば車検は通る可能性があります。

ただし、ヘッドライトユニット自体がLED用に設計されている場合、ハロゲンバルブを取り付けるには物理的・構造的に無理があるケースもあるため、注意が必要です。

車種によっては交換が構造変更と見なされることも

一部車両では、LEDヘッドライトが「型式指定」や「技術基準の一部」として構成されていることがあります。その場合、純正装備を大きく変更することで構造変更申請が必要になることもあります。

たとえば後期型でLEDヘッドライトが標準となっている車種に、前期型のハロゲンユニットをそのまま移植した場合、「設計変更」として扱われるリスクがあります。この点はディーラーや認証工場などで事前に確認しましょう。

ハロゲンライトで車検を通す際のチェックポイント

  • ヘッドライトユニットがEマーク(ECE認証)付きであること
  • 光量が保安基準(ハイビームで10,000cd以上)を満たすこと
  • 照射の色が白または淡黄色であること
  • 光軸調整が適切にされていること

これらの条件が整っていれば、ヘッドライトがハロゲンであっても問題なく車検に通ることがほとんどです。

社外品や流用パーツ使用時のリスク

社外ヘッドライトを使う場合、品質や照射性能にばらつきがあるため、見た目や価格で選んでしまうと保安基準に適合せず車検不合格になる可能性があります。また、流用パーツを使う場合でも、カプラー形状や固定方法が合わないことがあるため、加工が必要になるケースもあります。

また、LED用の配線とハロゲン用の配線では、リレーや電流の取り回しも異なるため、電装系トラブルの原因にもなりかねません。

実際の事例:ハロゲンに戻して車検を通したユーザーの声

あるユーザーは、後期型のLEDヘッドライトが割れてしまい、中古で前期型のハロゲンユニットを購入。バルブソケットを配線し直し、光軸調整をしっかり行ったうえで、ユーザー車検に臨んだ結果、問題なく合格したとのことです。

一方で、格安の社外LEDユニットを仮装着したユーザーは、光軸が出ずに再検査となった事例もありました。

まとめ:LEDからハロゲンでも車検は通るが、条件次第

純正のLEDヘッドライトが高額なため、ハロゲンへの交換を検討するのは経済的な選択として理解できます。適切なユニット選定、光量・色・光軸などの基準を満たせば、ハロゲンでも車検に通る可能性は十分にあります。ただし、車両によっては構造変更や安全面のリスクもあるため、事前の確認と慎重な対応を心がけましょう。費用と安全性のバランスを見極めて、後悔のない選択をすることが大切です。

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