メルセデス・ベンツの名前の由来は？ロールスロイスとの違いもわかりやすく解説

「メルセデス・ベンツ」という社名は、実在の人物の名前が元になっていますが、その由来は少し複雑です。ロールスロイスと比較しながら、誰が作り、誰の名前がブランドになったのかをわかりやすくまとめます。

ロールスロイスは“創業者2人の名前”が由来

まず比較として有名な「ロールスロイス」は、設立者であるエンジニアのフレデリック・ロイスと、実業家チャールズ・ロールスの名前からつけられています。役割分担も明確で、ロイスが自動車を作り、ロールスが販売を担当したと言われています。

まさに質問文の通りの関係性で誕生したブランドです。

メルセデス・ベンツの名前の由来は？

一方、「メルセデス・ベンツ」という名称は、2人の創業者ではありません。ベンツは実在した自動車技術者の名前ですが、「メルセデス」は車を作った人物ではありません。

結論：
・ベンツ（カール・ベンツ）＝自動車を発明した人物
・メルセデス＝実業家の娘の名前

なぜメルセデスの名前が付いたのか

「メルセデス」は、当時のダイムラー社の販売を支えた重要人物、エミール・イェリネックの娘の名前です。イェリネックはダイムラー車の大口顧客で、海外市場開拓にも貢献したことで、彼の依頼により車に娘の名前をつけることが認められました。

つまり、車を発明したのはベンツだが、販売戦略として使われたのはメルセデスの名前というわけです。

「メルセデス・ベンツ」が誕生した経緯

元々は「ダイムラー」と「ベンツ」は別会社でしたが、1926年に合併。ブランド名称を統一する過程で、ベンツの名と、成功の象徴であった「メルセデス」の名を組み合わせて誕生したのが「メルセデス・ベンツ」です。

そのため、メルセデス氏が自動車を作ったわけではなく、ロールスロイスとは成り立ちが大きく異なるのです。

まとめ：成り立ちを簡単に比較

ロールスロイスは創業者の名前、メルセデス・ベンツはブランド価値と歴史が融合した名称ということがわかります。自動車史の奥深さが垣間見える、興味深い違いですね。