覆面パトカー仕様の中古車が激減した理由とは?過去の流通傾向と近年の動向を解説

中古車

車好きや警察車両マニアの間で密かに人気を集めていた覆面パトカー仕様の中古車。特に反転式警光灯が残された車両は希少価値が高く、中古市場でも注目の的でした。しかし、近年こうした車両の出品が激減しています。今回はその背景にある事情や制度の変化について詳しく解説します。

覆面パトカー仕様車とは?

覆面パトカー仕様車とは、警察署や交通機動隊などで使用された車両で、主に交通取締りなどに使われていたものです。市販車に近い見た目ながら、内部には無線機や警光灯などの装備が取り付けられており、中には反転式の赤色灯を搭載したままオークションに出される車両も存在していました。

車種としてはクラウンやマークX、スカイライン、レガシィB4などが多く、特にブラックやシルバーのセダンが主流でした。

なぜ最近は出品が減ったのか?

2023年に福岡市で起きた覆面パトカーの関係者による事故報道を契機に、警察車両の払下げに関する内規が見直されたという非公式情報があります。特に警光灯などの装備が残されたまま流通することに対して、誤認や悪用のリスクが懸念されるようになり、以降の車両には厳格な処理基準が課された可能性があります。

また、国や自治体が管理する車両オークションの内部規定が厳格化され、特定装備が完全に撤去された状態での出品が増加。反転灯や無線台座などが残ること自体が珍しくなったと考えられます。

オークションでの過去の流通状況

一時期はYahoo!オークションや業者向けのUSSオークションなどでも「元覆面仕様」「警察車両払い下げ」などと銘打たれた車両が頻繁に出回っていました。価格は走行距離や車種によって大きく異なりましたが、クラウンの前期型であれば10〜40万円程度で落札される例も。

しかし、2023年以降は「元覆面」をうたう車両自体が激減し、掲載されても単なる官公庁落ちのセダンで、警光灯や装備の痕跡が残っていないケースがほとんどです。

法律的な制限や注意点

たとえ警察で使用された車両でも、赤色灯やサイレンなどをそのまま装備して公道を走るのは違法です。車検にも通らないため、これらの装備は完全に取り外す必要があります。誤って点灯させた場合には軽犯罪法違反や道路交通法違反となる可能性があります。

また、最近ではネット上で「覆面仕様を装って一般車を威嚇する」行為も問題視されており、自治体や警察が警戒を強めています。

今後の展望と入手の可能性

今後も警察車両の処分は続くと見られますが、反転式警光灯付きの“完全な覆面仕様”が市場に出る可能性は極めて低いでしょう。入手したい場合は、個人売買や一部のマニア系中古車ディーラーで過去に仕入れた在庫を探す必要があります。

また、あえて民間車両をベースに「風」カスタムをすることで、合法的かつ安全に覆面仕様の雰囲気を楽しむという手段もあります。

まとめ:覆面仕様中古車の出品減少は偶然ではなく時代の流れ

かつて一定数流通していた覆面パトカー仕様の中古車ですが、昨今の法整備や事故・誤認リスクの増加を背景に、その出品は確実に減少傾向にあります。安全性や法令遵守の観点からも、装備が残されたまま出回ることは今後さらに難しくなるでしょう。

覆面仕様の雰囲気を楽しみたい方は、合法的なカスタムや展示専用での利用を検討してみるのも一つの方法です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました