ハイブリッド車は燃費の良さや環境性能で人気がありますが、「車検費用が高くなる」と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。特に「3倍になる」といった話は驚きを持って広まっています。本記事では、その真偽や背景を丁寧に解説し、ハイブリッド車の車検費用について正しい理解を深めていただける内容をお届けします。
ハイブリッド車の車検費用が高くなると言われる理由
一般的に「車検が高い」と感じられるのは、以下のような要素が重なることがあるためです。
- 専用部品の多さ:ハイブリッド車にはインバーターやバッテリーなど特有の高価な部品がある
- 整備技術の専門性:整備士にハイブリッド専用の知識や設備が必要な場合がある
- ディーラーでの点検が主流:費用が比較的高めになる傾向がある
ただし、これらは「必要に応じて」の話であり、通常の車検時にすべての部品が交換されるわけではありません。
実際の費用差を比較:ハイブリッド車 vs ガソリン車
例えば、同じメーカー・同クラスの車種で以下のような費用差があるとします。
項目 | ガソリン車 | ハイブリッド車 |
---|---|---|
法定費用 | 約50,000円 | 約50,000円 |
整備費用(一般的な内容) | 約40,000円 | 約45,000円 |
点検費用(ディーラー) | 約30,000円 | 約35,000円 |
合計 | 約120,000円 | 約130,000円 |
このように、実際の差はせいぜい1割〜2割程度であり、3倍になるというのは誤解です。
バッテリー交換が高額な要因になる可能性も
唯一大きな出費となる可能性があるのは、ハイブリッド用の駆動用バッテリー交換です。これには10万〜30万円程度かかるケースもあります。
しかし、このバッテリーは通常10年・10万km以上持つと言われており、車検のたびに交換するようなものではありません。
整備工場選びによる費用差も重要
ディーラーでの車検は安心感がある一方、費用は高めです。一方で、認証整備工場やカー用品店などでは、ハイブリッド車に対応した安価な車検プランがあることも。
たとえば、ディーラーと整備工場で2〜3万円の差が出ることもあります。整備記録がしっかり残る工場を選ぶと安心です。
補助金や減税を含めたトータルコストで考えよう
ハイブリッド車は、購入時に「エコカー減税」や自治体による補助金を受けられることがあります。また、燃費性能によるガソリン代の節約もあり、維持費全体ではガソリン車より安くなることも。
車検費用だけでなく、トータルコストで判断するのが賢明です。
まとめ:ハイブリッド車の車検が3倍になるというのは誤解
ハイブリッド車の車検費用はガソリン車よりやや高い傾向がありますが、「3倍になる」というのは誤った情報です。高額な修理費がかかるのは特殊なケースで、通常の車検で大きく差が出ることはありません。
整備工場の選び方や定期的な点検により、安心してハイブリッド車を維持することが可能です。正確な情報をもとに、賢い選択をしていきましょう。
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