中古車を購入する際、「すぐに乗れる」と思っていたのに、納車までに想像以上の時間がかかることがあります。とくに近年は、車両の一部部品の供給に時間がかかり、納車が数か月〜半年以上遅れるケースも報告されています。本記事では、平成24年式のトヨタ・ポルテのような中古車におけるガラス交換の遅延の可能性や、背景、対処法について詳しく解説します。
中古車の納車遅延で最も多い原因は「部品の入手困難」
納車が遅れる理由の中でもっとも多いのが、必要な整備や修理に使う部品の在庫がない、または製造が終了しているというケースです。とくに古い車種では、ガラスや内装パーツ、電装部品の流通量が減少しており、再生産もされていないことが珍しくありません。
たとえば、2012年式(平成24年式)のトヨタ・ポルテの特定のガラス(助手席側の大型スライドドア窓など)は、当時の設計特有の形状が採用されているため、流通量が少なく、部品商社でも取り扱いが難しくなっています。
「半年以上の納車待ち」は実際にあり得るのか?
はい、十分に起こり得ます。特に2020年以降は、コロナ禍や物流の混乱、半導体不足により、自動車部品の流通が大きく影響を受けています。ガラスのような大物部品は、国内在庫がなければ海外取り寄せになることもあり、納期に数か月以上かかることも。
部品の供給元(たとえばAGCやセントラル硝子などのOEM供給会社)によっても対応状況が異なり、「生産終了」「バックオーダー」「製造再開未定」など、ステータスによっては納期が読めないこともあります。
販売店の対応とユーザーが取れる選択肢
販売店は、納車までの整備や補修を含めた車両引き渡しを原則としていますが、あまりにも納期が長くなる場合には以下のような対策が考えられます。
- 他の部品供給元を探す:ガラス業者が複数あるため、他の取引先にもあたってもらうよう依頼する
- 中古パーツを利用する:同車種から取り外した中古ガラスを使用する提案を受けることもある
- 仮契約の見直しやキャンセル:納車予定が大幅に遅れる場合は契約内容の再確認やキャンセルも検討
販売契約書に記載された「納車予定日」や「納車不能時の扱い」などの条項を再確認し、法的に不利益を被らないよう注意しましょう。
ガラスの供給状況を自分で確認する方法
部品の在庫状況は、カー用品店やガラス専門業者に直接問い合わせることである程度把握できます。たとえば、「グーピット」「カーコンビニ倶楽部」「イエローハット」など、全国展開の業者では独自のルートで部品を調達できることも。
また、インターネットの部品在庫検索サービス(例:パーツモール、ヤフオク、メルカリ)などを使えば、個人出品されている中古部品の有無を調べることも可能です。
納車が遅れたまま音沙汰がない…そんなときの対処法
半年以上納車されず、販売店からの連絡も不十分な場合は、まずは文書による問い合わせを行いましょう。電話だけでなく、記録が残るメールや内容証明郵便での問い合わせがおすすめです。
それでも解決しない場合は、消費生活センターや自動車公正取引協議会などに相談することで、公正な仲介が期待できます。
まとめ:納車遅延は珍しくないが、状況確認と交渉がカギ
中古車購入における納車遅延、とくに部品供給を理由とするものは近年増加傾向にあります。とくに特殊な部品や年式が古い車両では、半年以上かかるケースも実際にあります。
納得のいく取引とスムーズな納車を実現するためには、定期的な進捗確認、柔軟な交渉、そして場合によっては契約内容の再確認が必要です。購入前に納車条件や部品供給の見通しについても確認しておくと、後々のトラブルを回避できます。
コメント