BMWのF06 640iグランクーペは、その美しいプロポーションと高級感ある佇まいから、今もなお多くのファンを魅了しています。特に2014年式は、中古市場でも比較的人気があり、検討されている方も多いでしょう。本記事では、このモデルに搭載されているN55エンジンの特徴やオイル漏れリスクについて、実体験や整備情報を交えて解説します。
F06 640iグランクーペの魅力とは?
F06は6シリーズ・グランクーペのモデルコードで、流麗な4ドアクーペスタイルが特徴です。BMWらしい走行性能とラグジュアリー感を兼ね備えており、5シリーズにはないデザイン性と存在感があります。
640iは3.0L直列6気筒ターボエンジン(N55)を搭載しており、スポーティで滑らかな加速感が魅力です。
N55エンジンとは?他のBMW直6ターボとの比較
N55エンジンは2009年以降に採用されたシングルツインスクロールターボの直6エンジンです。前モデルのN54(ツインターボ)に比べて構造が簡素化され、信頼性も向上しています。
例えば、435iや740iなどにも搭載されており、BMWの中でも安定した評価を受けています。B58エンジン(後継)に比べれば旧式ですが、パワーとメンテナンス性のバランスは良好です。
N55エンジンの弱点とオイル漏れの実態
N55は比較的信頼性が高いエンジンとされていますが、それでも欧州車特有の弱点はあります。特に、以下のようなオイル漏れリスクが報告されています。
- バルブカバーガスケットからの漏れ
- オイルフィルターハウジングのシール劣化
- クランクシールの滲み
これらは走行距離が6~8万kmを超えると顕在化することが多く、予防整備や点検記録の確認が重要です。
オイル漏れが起きた場合でも、部品代と工賃を含めて5~10万円程度の修理で済むケースが多いです。
購入前にチェックすべきポイント
中古車としてF06 640iを選ぶ際は、以下のような点をチェックしましょう。
- 整備記録が残っているか(ディーラー整備だとより安心)
- エンジンルーム内にオイルの滲みや焦げた匂いがないか
- 冷間始動時の異音(タイミングチェーンや高圧ポンプ不良の兆候)
また、実際に試乗してターボの過給圧に問題がないかを体感することも大切です。
実例:N55搭載車を5年乗ったオーナーの声
あるF06 640iオーナーは、7万km走行時にオイルフィルターハウジングのシール交換が必要になったものの、それ以外は大きなトラブルもなく快適に乗れているとのこと。
一方で、冷却系(ラジエーターやウォーターポンプ)の予防交換は推奨されており、これらを含めた維持費は年10〜15万円を見込むと安心です。
まとめ:F06 640iは狙い目だが、整備履歴の確認は必須
BMW F06 640iグランクーペは、今なお色あせないデザインと走行性能を持ち、魅力的な中古車選択肢です。搭載されるN55エンジンは比較的信頼性が高く、オイル漏れも定番の範囲内で済むことが多いですが、定期点検と記録簿の確認がカギとなります。
購入前には、専門ショップでの車両診断や第三者鑑定を活用して、安心できる1台を見つけましょう。
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