クルマの安全性といえばドライバーや乗員を守る機能が注目されがちですが、実際の交通事故では歩行者との接触事故も多く、重大な結果を招くことがあります。この記事では、特に歩行者への安全性(対人保護性能)に優れた車種を選びたいと考えている方に向けて、制動性能や自動ブレーキ性能が高く、300万円以内で購入できるおすすめの国産車・輸入車を紹介します。
歩行者保護性能とは?注目すべき装備や評価項目
歩行者保護性能には、歩行者検知機能付きの自動ブレーキ(AEB)や、衝突時の頭部・脚部の衝撃を和らげる車体設計などが関わっています。
日本国内では「JNCAP(自動車アセスメント)」が毎年各車種の歩行者保護性能を評価し、公表しています。評価項目には、歩行者頭部・脚部への衝撃緩和、自動ブレーキの有無、衝突回避成功率などが含まれます。
歩行者保護に優れたおすすめ国産車(300万円以内)
以下の車種はJNCAPやEuro NCAP(欧州評価)でも高評価を得ており、歩行者に対する安全性が特に高いモデルです。
- トヨタ ヤリス:JNCAPで最高ランク。歩行者検知機能付き自動ブレーキを全車標準装備。価格帯は約150万〜230万円。
- マツダ2(旧デミオ):軽量コンパクトながら高剛性ボディ。i-ACTIVSENSE搭載で歩行者にも対応する自動ブレーキあり。
- スバル インプレッサ:アイサイトX搭載グレードは高精度の歩行者認識。新型でもエントリーグレードで300万円未満に収まるモデルあり。
- ホンダ フィット:Honda SENSINGを全車標準装備し、夜間の歩行者も認識。街中での安全性が高い。
特にトヨタのヤリスやスバルのインプレッサは、JNCAPで歩行者保護のスコアが突出しています。
輸入車で対人安全性が高いモデルは?
輸入車では、ボルボやプジョー、VW(フォルクスワーゲン)が歩行者安全性能に注力しています。
たとえば、プジョー208やVWポロは、Euro NCAPで5つ星を獲得し、歩行者自動ブレーキが実装済み。300万円以下でも購入可能なグレードが存在します。
ボルボV40(中古)は歩行者用エアバッグを世界で初めて採用したモデルとして知られ、特に歩行者保護に優れた設計です。
予算300万円で選ぶときの注意点と選び方のコツ
対人安全性を重視する場合、「予防安全装備が標準装備されているかどうか」が重要なポイントです。たとえば、ベースグレードには装備されておらず、上位グレードやメーカーオプション扱いのケースもあります。
また、試乗時に「歩行者検知の自動ブレーキが夜間も対応しているか」「検知範囲が広いか」をディーラーに確認すると、より安心です。
自動ブレーキの性能比較:JNCAPの評価を活用しよう
JNCAPでは「予防安全性能評価」として、自動ブレーキの性能を点数化しています。公式サイトでは、車種別の評価結果を閲覧可能です。
たとえば、2023年度版ではトヨタヤリスが最高評価を獲得。歩行者検知の成功率や速度帯の広さも公表されており、数字で比較できます。
まとめ:歩行者を守る車を選ぶために
300万円以内で歩行者に優しいクルマを選ぶなら、予防安全装備の充実度と実際のJNCAP評価を基に判断するのが最も確実です。
トヨタ ヤリス、ホンダ フィット、スバル インプレッサ、VWポロなどは、歩行者保護性能に優れ、なおかつ価格面でも手が届きやすい優秀な選択肢です。
新車選びの際は、価格やデザインだけでなく「人に優しいクルマかどうか」も、ぜひ基準に加えてみてください。
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