運転中に突然パワーウィンドウが作動しなくなると、特に天気が悪くなる前は大きな不安になります。窓を上げようとした際に「ゴゴゴゴ…」という異音がして動かない場合、多くはパワーウィンドウの内部パーツの故障が原因です。この記事では、そうしたトラブルが起きた際の原因と、雨が降る前にとりあえずガラスを閉じるための応急処置方法を解説します。
「ゴゴゴゴ…」という音がする原因とは?
ウィンドウを上げようとしたときに異音がする場合、以下のような故障が考えられます。
- レギュレーターのギア欠けや破損
- モーターの空転(ギアが空回りしている)
- ワイヤー式レギュレーターのワイヤー断裂
「下げるときは異常なし/上げるときだけ異音がする」場合、モーターは生きている可能性が高く、ギアかワイヤーに偏った負荷がかかっている状態が疑われます。
ドア内張りを外せばガラスを手動で持ち上げられる?
結論から言えば、内張りを外せば手動でガラスを上げることは可能な場合があります。ただし車種や構造によって異なり、以下の条件が揃えば成功しやすいです。
- ガラスがレールに乗っており、上下方向にスムーズに動く状態である
- レギュレーターやモーターに物理的な抵抗が無い
- モーターが完全にロックしていない
万一、モーターやギアが詰まってガラスを支えている場合、無理に持ち上げると割れる可能性があるため、慎重に行動する必要があります。
応急処置としてガラスを上げる手順
以下は一般的な構造の車における応急処置の手順です。※作業は自己責任で行ってください。
- バッテリーを外す、またはウィンドウスイッチをオフにしておく
- ドアの内張りを取り外す(クリップ、ネジを外す)
- スピーカーやビニールシートをめくり、ウィンドウ機構を露出させる
- ウィンドウレール付近のガラスを、ゆっくりと持ち上げていく
- ある程度上がった位置で木片やウェッジで仮固定
- 可能であればレール内側で養生テープやバンドで固定
この処置で数日程度の雨風は防げますが、走行中に振動で下がるリスクもあるため、必ず固定をしっかり行ってください。
長期的には部品交換がおすすめ
根本的な解決には、レギュレーター(機械式)またはモーター付きレギュレーターAssyの交換が必要です。純正品・リビルト品・中古品などがネットでも入手可能で、DIYでも交換作業は可能ですが、初めての方は専門業者での修理をおすすめします。
参考として、一般的な国産車のパワーウィンドウ修理費用の相場は以下の通りです。
修理内容 | 費用目安 |
---|---|
レギュレーター交換(片側) | 1〜2万円(工賃別) |
モーター交換 | 8,000円〜15,000円程度 |
Assy交換 | 2万円〜(中古部品なら安価) |
まとめ:窓が上がらないときは早めの応急処置を
ウィンドウが上がらず、「ゴゴゴ」という異音がする場合、レギュレーター系の破損が疑われます。とりあえず雨をしのぐためにガラスを手動で上げる応急処置は可能ですが、必ず内張りを外して状態を確認した上で行いましょう。
その場をしのいだ後は、できるだけ早めに部品交換または修理に出すことで、今後のトラブルを防ぐことができます。
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