軽量ボディとターボエンジンで今なお高い人気を誇るアルトワークスは、峠を走る楽しさを求める人にとって魅力的な存在です。特に2代目・3代目に設定されたIE(シングルカム)とRS-Z(ツインカム)の違いは、購入前に悩みやすいポイントです。本記事では、峠の登りを気持ちよく走るという視点から両者の特性を整理します。
IEとRS-Zの基本的な違い
IEはシングルカムターボ、RS-Zはツインカムターボというエンジン構成の違いがあります。この差は単なるスペック以上に、走りのキャラクターに大きく影響します。
IEは低回転域のトルクを重視した味付けで、街乗りや日常域では扱いやすい一方、高回転まで回す楽しさは控えめです。RS-Zは高回転までスムーズに回り、エンジンを使い切る走りがしやすい仕様になっています。
峠の登りで重要になるポイント
峠の登りでは、単純な最高速よりも「回転を保ちながら加速できるか」が重要になります。コーナー立ち上がりでどれだけパワーを維持できるかが、走りやすさを左右します。
その点でRS-Zは、回転を落としすぎなければ上まで気持ちよく伸びる特性があり、ギアを選びながら攻める走りに向いています。IEはトルクはあるものの、80km/h付近から伸びが鈍く感じやすいと言われる理由がここにあります。
「遅い」「速い」と言われる理由の正体
IEが遅いと言われがちなのは、高回転域でのパワー感が控えめなためです。実際には軽さを活かした走りは十分に楽しく、決して走れないわけではありません。
RS-Zが速いと評価されるのは、120km/h付近まで加速感が続き、エンジンを回して走る爽快感が強いためです。峠で積極的に回して走る人ほど、この差を大きく感じやすくなります。
実際の走り方を想定した向き不向き
例えば、回転数をあまり上げずトルクで引っ張る走りが好みならIEでも十分に楽しめます。シンプルな構造で整備性を重視する人にも向いています。
一方で、シフトチェンジを駆使しながら高回転をキープして攻めたい人にはRS-Zの方が満足度は高くなります。エンジンを使い切る感覚を味わいたい場合、ツインカムの魅力は大きいです。
購入時に考えておきたい現実的な要素
年式が古いため、どちらを選ぶ場合でも車両状態の良し悪しが走りに直結します。足回りやエンジンのコンディション次第で印象は大きく変わります。
また、将来的なチューニングや部品入手性も考えると、RS-Zの方が選択肢が多い傾向があります。ただし、程度の良いIEに出会えれば、それも大きな魅力です。
まとめ:峠を攻めるならRS-Z、扱いやすさならIE
峠の登りを積極的に攻めて走りたいのであれば、回転を維持して伸びるRS-Zが向いています。一方、低回転トルクを活かした素直な走りを楽しみたいならIEも十分に魅力的です。
最終的にはスペックだけでなく、自分の走り方や好みに合うかどうかが最も重要です。可能であれば試乗や同乗の機会を探し、感覚的な違いを確かめた上で選ぶことをおすすめします。


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