新車購入時に人気の「バリ保」(残価設定型クレジット)は、手元の資金を活用しながらも月々の負担を抑えられる魅力的な購入方法ですが、仕組みを正しく理解しないと総支払額がかえって高くなることもあります。この記事では、バリ保の仕組みや年利の考え方、総額を抑えるための戦略について具体的に解説します。
バリ保(残価設定ローン)とは?
「バリ保」とは、車両価格から数年後の予想下取り価格(残価)を差し引いた金額をローンとして支払う方法です。たとえば車両価格が484万円で、3年後の残価が200万円と設定されていれば、残りの284万円を3年間で分割返済します。
その間は利息がかかるため、実際に支払う金額は284万円+利息となります。そして3年後に「買い取り・返却・再ローン」のいずれかを選択する流れです。
年利は「雪だるま式」なのか?
バリ保の年利は基本的に「元利均等返済」が使われており、初期に利息を多く支払い、後半になると元金の割合が増えていく仕組みです。よって、「雪だるま式に増える」というわけではありませんが、期間が長くなるほど支払う利息総額が増えるのは確かです。
例えば、3年と5年で年利3.5%のローンを組んだ場合、同じ元金でも支払利息は5年の方が多くなります。
頭金を多く入れるとどれだけ得?
頭金を多く入れるほど、ローンの元金が減るため利息も減少します。仮に300万円を頭金として入れた場合、残りの184万円にのみ利息がかかることになり、結果として支払総額が抑えられます。
例:頭金300万円+残価200万円+ローン184万円(利息約10万円)=総額494万円
頭金なしで同条件だと、利息が約25万円前後になることもあります。
繰り上げ返済の効果と注意点
バリ保では繰り上げ返済が可能ですが、金融機関やディーラーの契約内容によっては手数料がかかる場合もあります。また、残価設定型ローンは繰り上げ返済しても残価部分の利息軽減ができないケースもあるため、契約前に詳細を確認しましょう。
繰り上げ返済による総額の削減効果が限定的なため、最初から頭金を多く入れておく方が効果的です。
購入総額を下げるためにできること
- 頭金は可能な限り多く用意
- 3年プランで支払期間を短縮(利息軽減)
- 金利が低いローンへの借り換えを検討
- 車両本体価格やオプションの値引き交渉を妥協しない
特に年利や諸費用の条件はディーラーによって異なるため、複数社で比較・交渉することが重要です。
まとめ:仕組みを理解して総支払額を抑えよう
ホンダの「バリ保」は魅力的な購入方法ですが、年利や返済期間の違い、繰り上げ返済の制限などを理解しないと損をする可能性があります。頭金をできるだけ多く入れ、短期ローンを選び、金利や残価の条件を事前にしっかり確認することが、総額を抑えるカギになります。
購入前には営業マンに「実質年利がいくらになるのか」「残価は保証されるか」「繰り上げ返済の条件」などを必ず確認し、納得できる内容で契約を進めましょう。
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