運転中に写真撮影で一瞬カメラ目線は違反？道路交通法と安全運転義務の観点から解説

ドライブ中、助手席の友人から「ちょっと写真撮るよ！」と言われ、つい一瞬だけカメラの方を見てしまった――そんな経験がある方も多いかもしれません。では、その行為は法律的に違反になるのでしょうか？本記事では、道路交通法や実際の運転マナーに照らしながら、安全運転と違反の境界線を詳しく解説します。

道路交通法における「わき見運転」とは

道路交通法では、周囲の交通に注意を払わず運転することを「安全運転義務違反」（第70条）としています。特に脇見運転やよそ見と判断される行為は、事故の原因となるため厳しく取り締まられます。

たとえば、スマホを操作したり、ナビに夢中になって前方不注意になるような行為は明確な違反です。ただし、1秒未満の視線の移動が直ちに違反になるわけではありません。

助手席のカメラに「パッと一瞬」視線を向けた程度であれば、通常は違反として取り締まられる可能性は低いと考えられます。しかし、周囲の状況や視線の長さによっては「脇見」と判断されることも。

たとえば、高速道路や交差点での視線逸脱は重大事故につながるため、一瞬でもリスクが高まる状況では避けるべきです。

以下のような行為は、実際に違反となる可能性があるため注意が必要です。

つまり「結果として安全運転が妨げられたかどうか」が判断基準になります。

たとえば、ある地方での事例では、運転手が助手席の人に気を取られ、信号を見落として赤信号で交差点に進入し、事故を起こしたケースがありました。このとき「視線を外したのは2秒程度だった」と証言されましたが、脇見運転として処罰されています。

こうした例からもわかる通り、「一瞬ならセーフ」とは一概に言えず、運転状況と結果が重要になります。

では、どうすればトラブルを避けながら、写真撮影なども楽しめるのでしょうか？以下のような対策がおすすめです。

これなら運転に集中しつつ、思い出も残せます。

助手席の写真に一瞬カメラ目線を送ること自体は、法律違反とは限りません。しかし、運転中に安全確認が疎かになる行為はすべて避けるべきです。特に周囲の交通状況に応じた慎重な判断が必要です。

ドライブの楽しさと安全は両立できます。カメラに目線を送るのは停車中に。走行中は何よりも前方注意を優先しましょう。