カーエアコンのガス抜け時にDIYで漏れ止め剤を使う前に知っておきたいこと

車検、メンテナンス

夏場や梅雨時期に活躍するカーエアコン。しかし、冷えが悪くなったり、まったく効かなくなったりした場合、原因のひとつが「エアコンガスの抜け」です。最近ではDIYでエアコンガス補充や漏れ止め剤の注入を試みる方も増えていますが、正しい手順を知らずに作業を進めると、逆効果になるケースも。この記事では、エアコンが効かない・コンプレッサーが動かない状態での対処法について詳しく解説します。

カーエアコンの基本構造とガスの役割

カーエアコンは、冷媒(エアコンガス)を循環させることで冷風を作ります。冷媒はコンプレッサーによって圧縮され、高圧・高温のガスとなり、コンデンサー、エバポレーターを経由して車内を冷やします。

つまり、冷媒(ガス)がない状態では、エアコンは正常に機能しませんし、コンプレッサーも安全のため作動しない仕様になっている車種が多く存在します。

コンプレッサーが作動しない原因はガス圧の低下

「エアコンを入れてもコンプレッサーが回らない」という状態は、ほとんどの場合ガスが完全に抜けているか、低圧センサーが作動してコンプレッサーへの通電をカットしている状態です。

この場合、先に漏れ止め剤を注入しようとしても、圧力がかからないため吸い込まれず、効果が発揮されません。

正しいDIYの手順:ガスの補充が先

DIYで作業を行う場合の基本的な順序は次のとおりです。

  • 1. 低圧ポートにエアコンガスを補充(最低限、コンプレッサーが作動する圧力まで)
  • 2. コンプレッサーが動き始めたことを確認
  • 3. 漏れ止め剤を注入(回路が動作中でないと吸い込まれない)
  • 4. 必要に応じてガスを適正量まで追加

この手順を誤ると、漏れ止め剤が配管内に入らず、効果が得られません。

実例:DIYでガス補充+漏れ止め剤を使用したケース

あるユーザーは、冷風が出ない原因がガス抜けだと判断し、自己判断でガスと漏れ止め剤を購入。最初に漏れ止め剤を入れようとしたが、吸い込まず断念。その後、ガスを半分程度補充したところでコンプレッサーが作動し、再度漏れ止め剤を注入して成功。最終的に冷風が出るようになったという報告があります。

このように、順番を守ることが非常に重要であり、「コンプレッサーが回っていない=まずガス補充から」が鉄則です。

安全面・注意点:DIYは自己責任で

エアコンガスは圧力が高く、取り扱いには十分な注意が必要です。必ず保護メガネと手袋を着用し、風通しの良い場所で作業しましょう。

また、漏れが深刻な場合や、何度もガスを補充してもすぐに抜けるような症状がある場合は、整備工場でリークテストと修理を受けることをおすすめします。DIYでの漏れ止め剤は一時しのぎに過ぎず、根本解決にはなりません。

まとめ:正しい順番と理解がDIY成功の鍵

カーエアコンが効かない原因がガス抜けである場合、まずガスを補充してコンプレッサーを作動させることが第一歩です。その後に漏れ止め剤の注入を行えば、一定の効果が期待できます。ただし、漏れの状態や車種によってはプロの診断が必要になる場合もあるため、異常が続く場合は無理せず整備工場へ相談しましょう。

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