免許取り立ての友人が親の車を運転する前に知っておくべき任意保険のリスクと対策

免許を取ったばかりの友人が「親の車を借りて運転する」と言ってきたら、ちょっと待ったほうがいいかもしれません。自動車保険には年齢制限や補償範囲があり、それを無視して運転すると深刻なトラブルに繋がる可能性があります。この記事では、そうしたケースで知っておくべき保険の仕組みとリスクについて解説します。

任意保険の年齢条件とは？

自動車保険の任意保険には、「年齢条件」が設定されており、たとえば「26歳以上補償」や「30歳以上補償」といった内容になっていることがあります。

免許を取ったばかりの10代～20代前半の人がこの条件に当てはまらない場合、事故を起こしても保険金が一切支払われない可能性があります。

保険が「全年齢補償」になっていない限り、たとえ家族であっても保険の対象外となる可能性があります。特に、運転者が親名義の車に初めて乗る場合には要注意です。

万が一事故を起こして相手に怪我をさせたり、物損事故を起こした場合、高額な損害賠償を自費で支払う事態になる恐れがあります。

免許を取ったばかりの初心者は、判断力や運転スキルがまだ未熟です。事故のリスクは高く、「事故らなければ大丈夫」といった考えは極めて危険です。

特に、夜間や雨天時、交通量の多い場所などでは、ベテランドライバーでも注意が必要な状況が多々あります。

親の車を使用する場合、任意保険の内容を必ず確認し、「全年齢補償」や「家族限定特約」があるかをチェックしましょう。必要であれば、補償内容を一時的に変更することもできます。

また、運転する本人が新たに任意保険に加入し「他車運転特約」をつけることで、他人名義の車を一時的に補償対象とする方法もあります。

ある事例では、18歳の子どもが親の車を運転中に物損事故を起こし、相手の修理費用として約80万円を自己負担したという報告があります。保険が適用されていれば無償だったケースです。

このように、保険の確認不足が後悔につながることもあるため、事前確認は必須です。

免許取り立てのドライバーが親の車を借りて運転する場合、任意保険の「年齢条件」と「補償範囲」は必ず確認しましょう。無保険状態での運転は、事故が起きた際に取り返しのつかない事態を招きかねません。安全のためにも、自分のためにも、事前の保険確認と家族との話し合いが重要です。