バイクのカウル塗装で失敗したときのリカバリー方法と深みのある仕上げのコツ

カスタマイズ

バイクのカウルを自分で塗装する愛好家は多いですが、特にメタリック塗装はデリケートで、埃の混入や塗膜の厚さに神経を使います。この記事では、塗装中に埃が付着してしまった場合の適切なリカバリー方法や、仕上がりの美しさを左右する要因について詳しく解説します。

塗装失敗の原因とよくあるトラブル

バイクの塗装で最も多いトラブルの一つが「埃の混入」です。特にメタリック塗装では表面の微細な異物が光の反射に大きな影響を与え、美観を損ないます。

よくある原因としては、塗装ブースが完全にクリーンでなかったり、塗装中に空気の流れが生まれてしまったりすることが挙げられます。また、指触乾燥後にすぐ次の工程に入ると、表面がホコリを引き寄せる可能性もあります。

研磨と再塗装の2つの選択肢

失敗したカウルをリカバリーするには、大きく以下の2通りの方法が考えられます。

  • ①:研磨→プラサフ→水研ぎ→ミッチャクロン→再塗装
  • ②:ホコリ除去できる程度に研磨→水研ぎ→ミッチャクロン→再塗装

①は手間はかかるものの、最も確実で安定した仕上がりが期待できる方法です。下地が荒れている場合や色ムラが生じた場合にも修正が効きます。

②は比較的時短で済みますが、下地の平滑性が保たれていないと、仕上がりに微細な凹凸が残ることがあります。

メタリックブラックの深みを出すには

メタリック系カラーは下地の処理と塗膜の厚みによって見え方が大きく異なります。ブラックに深みを持たせたい場合、下地をグレーのままにするより、ブラック系または濃色のサフェーサーを使うのが有効です。

また、下地処理を省略することで層が厚くなり「深み」が増すという考えも一理ありますが、実際は研磨不良や旧塗膜との密着不良によって、仕上がりにムラや浮きが出るリスクが高まります。

おすすめは「埃だけ研磨除去+下地状態に応じて判断」

ホコリが軽微な場合は、②のように突起だけを平滑にし、現行塗膜を活かす方法でも対応できます。ただし、下地に塗膜の荒れや変色が見られる場合は、①のようにプラサフからやり直すほうが確実です。

実際にカウルを塗装しているバイクショップでも、「仕上がりの美しさを重視するなら、手間を惜しまず一度下地に戻す」としていることが多いです。

実際の施工例:2層吹き+再研磨で深みを確保

例えばCB400のサイドカウルをDIYで塗装したユーザーの一例では、埃の混入を研磨で除去したあと、薄く2層にわけて再塗装→研ぎ出し→クリア2回吹きという工程で、深みと光沢のある仕上がりを実現していました。

このように工程を増やすことが、美しい仕上がりにつながるケースは少なくありません。

まとめ:美観を取るなら下地処理を惜しまない

美しいカウル塗装を求めるなら、面倒でも下地から見直す①の方法がベストです。ただし、埃が表面だけで、全体の密着状態や塗装面が良好なら②の方法も十分有効です。

仕上がりを左右するのは「丁寧な下地処理と環境管理」。その意識を持つことで、DIY塗装でもプロに負けない品質を実現できます。

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