スーパーカーと聞いて真っ先に思い浮かぶフェラーリやランボルギーニ。その存在感は圧倒的で、エンジン音の迫力も桁違いです。しかし、「純正状態でも日本で問題なく車検が通るのか?」「うるさい音でも違反にはならないのか?」と疑問を持つ方も少なくありません。この記事では、輸入スーパーカーの保安基準適合や音量規制の実態について詳しく解説します。
フェラーリ・ランボルギーニの「純正状態」は日本の基準を満たすのか
基本的に、日本で正規に販売されるフェラーリやランボルギーニは、輸入元(フェラーリ・ジャパンやランボルギーニ・ジャパン)によって日本の「保安基準」に適合するよう調整された状態で販売されています。これを「型式指定車」と呼び、車検も問題なく通ることが前提です。
たとえば、灯火類の色・位置・明るさ、ドアミラーのサイズや位置、そして排気音量も、すべて日本の基準をクリアして初めて「ナンバー取得」可能です。
排気音量と日本の騒音規制の関係
多くの人が気になるのが「エンジン音の大きさ」。日本では排気騒音規制(近接排気騒音と加速走行騒音)があり、2020年以降はさらに厳格になりました。新型車の場合、加速時騒音は74dB(乗用車)以下と定められています。
フェラーリやランボルギーニの純正マフラーは、走行条件に応じて音量を調整する「可変バルブシステム」を採用していることが多く、この機能で高回転時は迫力ある音を出しつつも、低速時は静かに保つよう設計されています。
警察に止められることはあるのか?
結論から言えば、違反ではなくても注目されやすい車両であることは間違いありません。特に、住宅街や夜間でエンジンを吹かしていると職務質問されることもあります。
ただし、純正状態であれば音量は法規制の範囲内であるため、違反切符を切られる可能性は極めて低いです。一方で、社外マフラーに交換していた場合などは、音量オーバーで検挙されるリスクが発生します。
並行輸入車や改造車には注意が必要
日本のディーラーを通さずに輸入した「並行輸入車」は、保安基準への適合証明がされていない場合があり、初回車検時の構造変更申請や個別認証が必要になることも。
また、フェラーリ・ランボルギーニに限らず、マフラーを社外品に交換していたり、バルブを強制開放したりすると、それが原因で車検に通らない、あるいは走行中に騒音規制違反として摘発されるリスクがあります。
実例:F8トリブートやウラカンEVOでの対応例
フェラーリF8トリブートでは、エンジン始動時に一時的に音が大きく感じられる構造ですが、アイドリング時や通常走行時には規制値内に収まるよう調整されています。
ランボルギーニ・ウラカンEVOも可変バルブ制御によって、市街地走行では控えめなサウンドになるため、検問などでもトラブルは報告されていません。
まとめ:純正なら車検・法規対応に心配なし
・フェラーリ・ランボルギーニの正規輸入車はすべて保安基準適合済み
・音量規制も可変バルブで対応しており、純正状態なら問題なく車検合格
・ただし並行輸入車や改造済み車両は個別に確認が必要
・警察に止められることがあっても、純正なら違反切符の心配は少ない
高性能なスーパーカーを安心して楽しむには、正規ディーラーでの購入・整備が最も安全な選択肢と言えるでしょう。
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