CB400SF(NC31)を整備・カスタム中にLEDウインカーを取り付けたらリアが常時点灯してしまった――そんな現象に戸惑う方は少なくありません。この記事では、リアウインカーが常灯する原因と、車検に適合させるための正しい配線方法について詳しく解説します。
■LEDウインカーに交換すると起こりやすい“常灯”現象
社外のLEDウインカーは高輝度で省電力な反面、ノーマル配線との電気的な相性で誤動作が起こることがあります。CB400SF NC31のような旧車では特に注意が必要です。
リアウインカーが常時点灯(=ポジション化)してしまう場合、主な原因は以下の通りです。
- フロントがポジション機能付きで回路が共通化されている
- LEDウインカーの配線が3線式(+2本/−1本)なのに誤って接続
- アース不良または逆流による電圧供給
■リアウインカーの常灯を防ぐ配線方法
リアを車検対応にするにはポジション配線を排除し、左右の点滅信号だけを確実に流す必要があります。以下が推奨される接続方法です。
- ウインカー本体の3本線(黒:アース/赤:ウインカー+/白:ポジション+)がある場合は「白線を未接続」にする
- バイク側ハーネスが3極カプラーの場合は、常時通電しているラインを特定して絶縁処理
- 可能なら配線図を確認し、リア側にポジション電源が混入していないかチェック
また、フロントとリアの回路が共通になっているとリア側にも微弱電流が流れることがあるため、必要に応じてダイオードやリレーを追加して逆流を防止するのも有効です。
■アース不良も常灯の原因に
LEDウインカーは電気に敏感なため、アース不良でも誤動作します。アースポイントが塗装面だったり、ボディ側の導通が悪い場合、電流の逃げ場がなくなり誤点灯を引き起こすことがあります。
対処法。
- ボルト締め部分をヤスリで磨いて導通を確保
- マルチメーターでアース間の抵抗値を測定(0Ωに近いか)
- 確実なアースポイントに接続をやり直す
アースはウインカーごとに独立させるのが理想です。
■フロントポジションとの干渉にも注意
フロントウインカーがポジション機能付きの場合、その電源回路がリア側に影響することがあります。
この場合、フロントとリアの電源回路を分離することで解決できる可能性があります。ダイオードを使用して片方向のみ電流を流すなど、少し高度な配線処理が必要になります。
■実例紹介:リアLEDが常灯した整備例
あるCB400SFオーナーは、リアのLEDウインカーが常時点灯してしまい、リレーとアースを点検→ポジション配線を切断することで車検対応になったと報告しています。
また、別のケースでは「社外ウインカーの白線(ポジション用)を接続したまま使用→常時点灯」となり、白線を未接続にしたところ正常動作に復帰したという例もあります。
■まとめ
CB400SF NC31に社外LEDウインカーを取り付けた際にリアが常灯する現象は、ポジション配線の混入やアース不良、電流逆流などが主な原因です。
対策としては、「ポジション用配線を未接続にする」「アースを強化する」「逆流防止用ダイオードを入れる」などの方法があり、いずれも比較的簡単に実施可能です。
車検を通すためにはリアポジション灯はNGなので、点検・配線見直しをしっかり行い、安全・合法な状態で整備を完了させましょう。
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