50代になって「これが最後の大きなバイクになるかもしれない」と考えたとき、価格を抑えた250ccにするか、本当に欲しい400ccを選ぶかは簡単には決められません。特に2026年に登場した新型Honda CB400 SUPER FOUR E-Clutchは、長く待っていた人にとって非常に魅力的な一台です。一方、ヤマハMT-25やスズキ ジクサーSF250なら購入費と維持費を大幅に抑えられます。ただし、「一番安いバイクを選べば正解」でも「最後だから一番欲しいバイクを買えば正解」でもありません。判断の核心は、購入後に十分な現金を残せるか、本当に欲しい車種への未練が残らないか、そして今後何年どのように乗りたいかです。3車種の最新仕様と資金面を整理しながら、後悔しにくい選び方を考えていきます。
- まず2026年のCB400 SUPER FOURは本当に復活している
- CB400SF・MT-25・ジクサーSF250の違いを整理する
- DOHCにこだわるならジクサーSF250は条件から外れる
- MT-25の製造国は現在「タイ」ではなくインドネシア
- MT-25は「高すぎないが妥協感も少ない」中間案
- ジクサーSF250は購入後の安心感を最優先するなら強い
- 250ccに車検がないメリットはあるが「維持費ゼロ」ではない
- 本当の問題は110万円の価格ではなく「買った後に現金がほぼゼロになること」
- 半年待ちなら「納車までに貯められるお金」を購入資金とは別に考える
- 購入前に「最低残したい現金」を先に決める
- ローンで現金を残す方法はあるが、無条件に得ではない
- 「最後の一台」なら購入価格だけでなく10年後の後悔を考える
- 本命がCB400SFなら「CBを諦める」より「安全に買える時期まで待つ」が第三の選択肢
- 価格上昇が怖くても「今年買わなければ損」と決めつけない
- 50代なら重量と取り回しも試乗・足つきで確認したい
- E-Clutchは50代以降の長期所有にも相性がよい
- 3台を選ぶ基準はかなり明確に分けられる
- 実車を見たとき「どれに目が行くか」もかなり重要
- まとめ:本命がCB400SFなら、貯金ゼロで妥協せず「余裕を作ってからCB」が合理的
まず2026年のCB400 SUPER FOURは本当に復活している
旧CB400 SUPER FOURは2022年に生産終了しましたが、Hondaは2026年7月10日、新型「CB400 SUPER FOUR E-Clutch」を発売しました。単なる旧型の再販売ではなく、型式「8BL-NC70」の新しいモデルです。Honda公式サイトによるメーカー希望小売価格は998,800円です。[参照]
エンジンは399ccの水冷DOHC4バルブ直列4気筒で、最高出力58PS、最大トルク38N・m。車両重量187kg、シート高780mm、燃料タンク容量15L、WMTCモード燃費は23.1km/Lと公表されています。[参照]
本体価格だけですでに約100万円なので、登録諸費用、任意保険、用品などを加えると、乗り出し110万円前後になるという見積もりは十分あり得ます。販売店によって諸費用や保険条件は変わるため、最終的には実際の見積書で判断する必要があります。
CB400SF・MT-25・ジクサーSF250の違いを整理する
候補となる3車種は価格帯だけでなく、エンジンの性格、重量、維持制度までかなり違います。
| 車種 | CB400 SUPER FOUR E-Clutch | MT-25 | ジクサーSF250 |
|---|---|---|---|
| 排気量 | 399cc | 249cc | 249cc |
| エンジン | 水冷DOHC・直列4気筒 | 水冷DOHC・直列2気筒 | 油冷SOHC・単気筒 |
| メーカー希望小売価格 | 998,800円 | 632,500円 | 525,800円 |
| 車検 | あり | なし | なし |
| 性格 | 4気筒ネイキッド | 軽快な2気筒ネイキッド | 軽量・低コストの単気筒スポーツ |
価格は2026年9月時点の各メーカー公式情報に基づきます。CB400SFはHonda、MT-25はヤマハ、ジクサーSF250はスズキの公式サイトで確認できます。[参照][参照][参照]
DOHCにこだわるならジクサーSF250は条件から外れる
車種選びで見落としやすいポイントがあります。ジクサーSF250は250ccスポーツとして非常にコストパフォーマンスの高いモデルですが、エンジンはDOHCではなくSOHC4バルブです。
スズキ公式諸元では、249cc油冷4サイクル単気筒、SOHC4バルブ、最高出力26PS、最大トルク22N・mとなっています。車両重量は158kg、WMTCモード燃費は34.5km/Lです。[参照]
したがって「エンジン形式としてDOHCが欲しい」というこだわりが強いなら、候補は実質的にCB400SFかMT-25に絞られます。逆に、SOHCかDOHCかより軽さ・燃費・購入価格を優先できるならジクサーSF250は有力です。
MT-25の製造国は現在「タイ」ではなくインドネシア
もう一つ最新情報として確認しておきたいのがMT-25の生産国です。2026年9月時点でヤマハが販売している日本向けMT-25について、公式サイトにはヤマハ海外工場「PT. Yamaha Indonesia Motor Manufacturing」で生産され、製造国はインドネシアと明記されています。[参照]
したがって「タイ製のMT-25とインド製のジクサーを比べる」という現在の比較は正確ではありません。現行モデルなら、MT-25がインドネシア製、ジクサーSF250がインド製です。
もっとも、製造国だけで品質を判断する必要はありません。いずれもメーカーが日本向け商品として正式販売し、国内の正規販売網で保証・整備を受けられるモデルです。最終的には製造国より、乗り味や販売店との距離、整備性、自分が欲しいと思えるかを重視する方が実用的です。
MT-25は「高すぎないが妥協感も少ない」中間案
MT-25のメーカー希望小売価格は632,500円です。現行車は249cc水冷DOHC直列2気筒で、250ccクラスなので車検はありません。ヤマハは2025年モデルからアシスト&スリッパークラッチなども採用しています。[参照]
CB400SFほどの直列4気筒らしいフィーリングや所有感はありませんが、ジクサーSF250より多気筒らしい滑らかさがあり、DOHCへのこだわりも満たします。「100万円超を使うのは怖い。しかし単気筒の低価格モデルまで割り切ると後悔しそう」という人にはちょうど中間に位置します。
ただし、CB400SFが本命の人がMT-25を購入すると、「あと40万~50万円足せば本当に欲しかったCBに乗れた」という感情が後から出てくる可能性もあります。この心理的な差はスペック表だけでは判断できません。
ジクサーSF250は購入後の安心感を最優先するなら強い
ジクサーSF250の最大の強みは、525,800円という価格と158kgという軽量さです。[参照]乗り出しや保険を含めて50万円台に収まるなら、110万円前後のCB400SFと比べて50万円以上を現金として残せる可能性があります。
50代以降では、この「残る50万円」の意味は小さくありません。突然の医療費、家電の故障、家族関係の支出、失業や契約終了など、予想外の支出へ対応できる余裕になります。
一方、ジクサーSF250は単気筒です。直列4気筒の回転フィールや音を求めている人が価格だけで選ぶと、購入後にCB400SFが走っているのを見るたびに気になる可能性があります。安さは大きな長所ですが、本命車への代用品として買うなら慎重に考えたいところです。
250ccに車検がないメリットはあるが「維持費ゼロ」ではない
MT-25とジクサーSF250は249ccなので、定期的な車検を受ける必要がありません。一方、399ccのCB400SFは250cc超の小型二輪に該当し、車検があります。国土交通省も250cc超を小型二輪、125cc超250cc以下を軽二輪として区分しています。[参照]
新車の小型二輪は初回車検まで3年、その後は2年ごとの継続検査となります。[参照]そのため長期間乗れば250ccの方が検査に伴う費用と手間を抑えやすいのは確かです。
ただし250ccでもオイル、タイヤ、ブレーキ、チェーン、スプロケット、バッテリーなどの整備は必要です。「車検がない=整備しなくてよい」わけではなく、安全のための維持費は別に考える必要があります。
本当の問題は110万円の価格ではなく「買った後に現金がほぼゼロになること」
例えば現金を約110万円持っていて、CB400SFの乗り出しと任意保険で約110万円を使うとします。借金をせず一括購入できるため、一見すると無理のない買い物に見えます。
しかし家計では「買える」と「買っても安全」は違います。支払い後の預金がほぼゼロなら、翌月に10万円、20万円の予定外支出が発生しただけでも対応が難しくなります。
特に派遣など収入が将来まで確約されていない働き方なら、購入代金とは別に生活防衛用の現金を残すことが重要です。年齢そのものが問題なのではなく、収入が途切れたときに何か月生活できるかがポイントになります。
半年待ちなら「納車までに貯められるお金」を購入資金とは別に考える
毎月5万~6万円を貯金できる人が納車まで6か月あるなら、単純計算では約30万~36万円を追加できます。
例えば現在110万円あり、半年後までに36万円増えて146万円になり、そこで110万円を支払えば36万円残ります。これは今すぐ110万円を払い預金ゼロになる状況とは大きく違います。
ただし36万円で十分かは生活費によります。実家暮らしで家に月3万円を入れているとしても、通信費、食費、医療費、保険料、税金、交通費、バイク維持費などがあります。少なくとも「バイクを買った翌月に仕事が止まっても当面困らない額」を残してから購入する方が安心です。
購入前に「最低残したい現金」を先に決める
おすすめなのは、「110万円あるから110万円のバイクを買える」と考えるのではなく、先に手を付けない現金を決める方法です。
例えば最低50万円は緊急資金として残すと決めるなら、146万円まで貯まった段階で使えるバイク予算は96万円です。この状態ではCB400SFはまだ少し足りないため、さらに数か月待つという判断ができます。
一方、「実家暮らしで毎月の必須支出が少なく、別に金融資産もあり、30万円残れば十分」と判断できるなら話は変わります。大切なのは購入代金そのものではなく、購入後の残高です。
ローンで現金を残す方法はあるが、無条件に得ではない
現金一括で110万円を消費するのが怖ければ、頭金を入れて一部をローンにする選択肢もあります。例えば60万円を現金で払い、残り50万円を分割すれば手元資金を残せます。
ただしローンには金利がかかり、派遣勤務では審査条件もあります。単に「貯金を減らしたくない」という理由だけで高金利ローンを組めば、総支払額は増えます。
一括払い後にも十分な緊急資金を残せるのが理想です。それが難しいなら、購入時期を少し遅らせる方が家計上はシンプルです。
「最後の一台」なら購入価格だけでなく10年後の後悔を考える
バイクの選択では経済合理性だけでは説明できない部分があります。特に以前からCB400SFが欲しく、2022年の生産終了時にも諦めた経験があるなら、その気持ちは判断材料として無視できません。
例えばジクサーSF250を55万円で買ったものの、2年後に「やはりCB400SFが欲しい」と買い替えれば、下取り差額、登録費用、用品、保険変更などが発生します。結果的に最初からCBを買うよりお金を使うこともあります。
反対に、CB400SFを買って毎月残高を気にし続け、ツーリング費やメンテナンス費まで節約する状態になれば、せっかくの本命バイクを十分楽しめません。「買った瞬間は最高だが、その後ずっと不安」という買い方も避けたいところです。
本命がCB400SFなら「CBを諦める」より「安全に買える時期まで待つ」が第三の選択肢
CB400SFか250ccかという二択にすると悩みやすくなりますが、実際には第三の方法があります。
本命はCB400SFのままにして、購入後にも一定額が残るまで数か月追加で貯金する方法です。月5万~6万円の貯蓄力があるなら、半年で30万~36万円、1年なら60万~72万円の差になります。
納期が長い時期なら、予約金やキャンセル条件を販売店に確認したうえで、納車までを資金形成期間として利用できる場合もあります。ただし契約後のキャンセル条件は店舗ごとに確認が必要です。
価格上昇が怖くても「今年買わなければ損」と決めつけない
近年バイク価格が上昇してきたのは事実ですが、将来の価格改定やモデルチェンジ時期を正確に予測することはできません。
「来年は値上がりするかもしれない」という理由で、生活防衛資金まで使って今すぐ購入するのは本末転倒です。仮に翌年数万円値上がりしたとしても、その間に数十万円を貯蓄できるのであれば、家計全体ではむしろ安全になる場合があります。
また新型CB400SFは2026年7月に発売されたばかりです。少なくとも「すぐフルモデルチェンジするはず」という前提で焦って購入する必要はありません。将来のモデル計画はメーカーから正式発表されるまでは分からないため、予想だけで資金計画を崩さない方がよいでしょう。
50代なら重量と取り回しも試乗・足つきで確認したい
50代で大きなバイクを買うこと自体は珍しいことではありません。ただし長く乗る予定なら、最高出力だけでなく取り回しの負担も重要になります。
CB400SFは公式値で187kg、シート高780mmです。ジクサーSF250は158kg、シート高800mmなので、CBよりシートは高い一方、車体は約29kg軽くなります。[参照][参照]
停車中の取り回し、駐車場からの出し入れ、傾斜地でのUターンなどでは数十kgの差が効きます。可能なら購入前に実車へまたがり、引き起こしや押し歩きも含めて確認するのがおすすめです。
E-Clutchは50代以降の長期所有にも相性がよい
新型CB400SFの特徴の一つがHonda E-Clutchです。クラッチレバー操作を自動制御し、発進・変速・停止時にクラッチレバーを操作せず走行できる一方、必要なら通常どおり手動操作もできます。
趣味としてシフト操作を楽しみながら、渋滞や街中では左手の負担を減らせるため、「この先10年近く乗りたい」というライダーには相性のよい装備です。
一方、軽量な250ccには取り回しそのものの楽さがあります。将来の体力変化まで考えるなら、E-Clutchの楽さと250ccの軽さのどちらを重視するかも比較ポイントになります。
3台を選ぶ基準はかなり明確に分けられる
CB400 SUPER FOUR E-Clutchが向くのは、「昔からCB400SFが本命」「直列4気筒が欲しい」「今回を最後の大型バイクにしたい」という人です。ただし購入後の預金がほぼゼロになる段階では急がず、緊急資金を別に確保してから買う方が安心です。
MT-25が向くのは、「DOHC・多気筒が欲しい」「250ccの軽快さと車検不要を重視」「CBに100万円以上使うことへの不安が大きい」という人です。価格と趣味性のバランスが3台で最も中間的です。
ジクサーSF250が向くのは、「購入後の現金をなるべく残したい」「軽さ・燃費・コストを最優先」「単気筒・SOHCでも気にならない」という人です。価格面で最も堅実ですが、DOHCを希望しているなら条件を再確認する必要があります。
実車を見たとき「どれに目が行くか」もかなり重要
スペック比較を何週間しても決まらない場合、3台をできるだけ実車で見てください。
店にCB400SF、MT-25、ジクサーSF250が並んでいると仮定して、「全部同じ値段ならどれを選ぶか」と考える方法があります。その答えが即座にCBなら、問題は車種選びではなく資金計画です。
逆に実車を見て「MT-25でも十分楽しい」「ジクサーの軽さの方が自分には合う」と感じるなら、50万円前後を手元に残して250ccを選ぶ価値は大きくなります。
まとめ:本命がCB400SFなら、貯金ゼロで妥協せず「余裕を作ってからCB」が合理的
2026年の3車種を比較すると、CB400 SUPER FOUR E-Clutchは998,800円の399cc直列4気筒、MT-25は632,500円の249cc DOHC直列2気筒、ジクサーSF250は525,800円の249cc SOHC単気筒です。[参照][参照][参照]
250ccの2台には車検不要、購入価格が低い、手元資金を残しやすいという大きなメリットがあります。特にジクサーSF250ならCB400SFとの差額はかなり大きく、家計の安心感では有利です。
ただし、長年CB400SFに乗りたく、2022年にも一度諦め、今回を「最後の大きなバイク」と考えているなら、価格だけで250ccへ変更すると未練が残る可能性があります。その場合の問題は「CBかMTかジクサーか」より、CBを買っても生活資金が残る状態をいつ作れるかです。
現金110万円を持っていてCBの総額も110万円なら、今すぐ全額を使って預金をほぼゼロにする買い方はおすすめしにくい一方、月5万~6万円を継続して貯金できるなら、納車までの半年やさらに数か月を使って安全資金を積み増してから本命を買うという選択肢があります。
例えば半年で30万~36万円追加できるなら状況はかなり変わります。それでも残高が心細ければ、さらに数か月待って50万~100万円程度の緊急資金を別枠で確保する考え方もあります。必要額は本人の生活費や他の資産によって異なるため、一律の正解はありません。
一方、本命へのこだわりより「退職や病気などに備えて現金を残しておきたい」という安心感の方が重要ならMT-25がバランス型、徹底して費用を抑えたいならジクサーSF250が合理的です。ただしジクサーはDOHCではなくSOHC、現行MT-25の製造国はタイではなくインドネシアという点は購入前に押さえておきましょう。
50代だから高価なバイクを諦めなければならないわけでも、最後だから無理して買わなければならないわけでもありません。「買えるか」ではなく「買った翌日にも安心して眠れるか」、そして「数年後に振り返って本当に乗りたかったバイクだったと思えるか」。この2条件を同時に満たせるタイミングで選ぶことが、最後の一台を後悔しにくくする最も重要な基準です。


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