バイクが趣味の夫婦にとって、一緒にツーリングへ出かけるのは休日の楽しみ方の一つです。夫婦それぞれがバイクを運転するケースもあれば、一台のバイクでタンデムツーリングを楽しむケースもあります。
一方で、夫婦だからといって必ず一緒に走る必要はありません。運転技量、好きなペース、行きたい場所、疲れ方まで人それぞれです。夫婦ツーリングを長く楽しむポイントは、速さや距離を競うことではなく、二人とも無理なく帰宅できる計画にすることです。
夫婦でバイクを楽しむメリットから、別々のバイクで走る場合とタンデムの違い、安全に楽しむためのコツまで整理してみましょう。
夫婦で一緒にツーリングする人はいる?
夫婦共通の趣味としてバイクを楽しむスタイルは十分に考えられます。二人とも免許とバイクを持っているなら、それぞれの愛車で目的地まで走る「夫婦ツーリング」ができます。
もう一つが、一方が運転して配偶者が後席に乗るタンデムです。自分でバイクを運転することに興味がない人でも、タンデムなら景色や食事、温泉などを目的にバイク旅を共有できます。
もちろん「夫はバイク、妻は別の趣味」という夫婦もいますし、普段は一人で走って年に数回だけ一緒に出かける形でも構いません。趣味は一緒にする回数より、お互いが楽しめているかのほうが大切です。
夫婦それぞれのバイクで走るメリット
二人ともライダーなら、それぞれのバイクで走ることで運転そのものを共有できます。「次はどこへ行くか」「どの道を走るか」と計画する時間も含めて共通の趣味になるのが魅力です。
また、それぞれ好きなバイクを選べるのも面白いところです。例えば夫は大型アドベンチャー、妻は250ccの軽量モデルという組み合わせでも問題ありません。排気量や車種をそろえる必要はありません。
ただし性能差が大きい場合は、速いほうが遅いほうへ合わせるのが基本です。特に初心者と経験者の組み合わせでは、経験者の「普通のペース」が初心者には速すぎることがあります。
初心者の妻・夫と走るなら相手のペースを最優先する
夫婦ツーリングで避けたいのが、経験者が先頭でどんどん走り、初心者が必死についていく状況です。これでは景色を楽しむ余裕がなくなり、疲労や焦りから操作ミスにつながるおそれもあります。
例えば経験の浅い側がカーブを時速40km程度で走りたいなら、経験者側もそのペースに合わせます。「このくらいなら曲がれるはず」と技量を押し付けないことが重要です。
信号などで隊列が分断されても追いつこうと急がないルールを決めておくと安心です。目的地や次の休憩場所を共有し、はぐれた場合の待ち合わせ方法も決めておけば焦る必要がありません。
タンデムツーリングという選択肢もある
配偶者が二輪免許を持っていなくても、条件を満たせばタンデムでツーリングを楽しめます。ただし二人乗りには免許取得後の期間など法律上の条件があるため、運転者は事前に確認が必要です。
タンデムでは車重に加えて同乗者の重量が加わるため、一人乗りとは操作感が変わります。発進、停止、低速走行、ブレーキングなどでは特に余裕を持った操作が必要です。
同乗者側も、乗り降りするタイミングを運転者と合わせる、急に体を大きく動かさないといった基本を共有しておくと安心です。長距離では後席も意外に疲れるため、早めの休憩を心掛けます。
夫婦ツーリングで揉めやすいポイント
夫婦ツーリングでは、運転技術以外にも「目的の違い」が意外な問題になります。一方はワインディングをひたすら走りたいのに、もう一方は景色を見ながらカフェや観光地へ寄りたいということもあります。
この場合、どちらが正しいという問題ではありません。「今日は走る日」「次回は温泉と食事を楽しむ日」のように交互に希望を取り入れると、お互いに楽しみやすくなります。
休憩頻度も重要です。自分がまだ疲れていないからといって、相手も同じとは限りません。「疲れたら言って」ではなく、最初から1時間程度を目安に休憩候補を設定しておくほうが気兼ねなく休めます。
夫婦で走るなら事前に決めておきたいルール
出発前に簡単なルールを決めておくだけでも、ツーリング中のストレスを減らせます。特に初めて二人で走る場合には、次のような項目を共有しておくと安心です。
- 無理に前のバイクへ追いつかない
- 曲がる交差点や目的地を事前に共有する
- 給油は余裕を持って行う
- 疲れる前に休憩する
- 雨や強風なら予定変更・中止も選択肢にする
- インカムが切れても焦らない
- 帰宅時間に余裕を持つ
スマートフォンのナビを二人とも設定しておけば、信号で離れても安心です。インカムも便利ですが、会話に気を取られないよう、運転そのものを最優先にします。
最初は短距離の「ランチツーリング」がおすすめ
初めて夫婦で走るなら、いきなり300kmや400kmのロングツーリングを計画する必要はありません。片道30~50km程度の目的地を決め、昼食を食べて帰る程度から始めると、お互いのペースを把握できます。
例えば午前9時に出発し、途中で休憩して11時ごろ目的地へ到着、昼食後は明るいうちに帰宅する計画なら余裕があります。楽しかったところで終えるくらいの距離が次回にもつながります。
慣れてきたら高速道路を使う日帰りツーリングや一泊旅行へ広げていけばよいでしょう。距離を伸ばすこと自体を目標にせず、二人が「また行きたい」と思えることを基準にするのがおすすめです。
一人で走る時間も大切にする
夫婦でツーリングできるからといって、すべてのツーリングを一緒にする必要もありません。一人で気ままに走りたい日や、友人と走りたい日があっても自然です。
むしろ趣味を長く続けるなら、お互いの自由な時間を残しておくことも大切です。「一緒に行きたい場所は一緒に行く」「今日はそれぞれ好きなことをする」という距離感でも十分にバイクという共通の趣味を楽しめます。
夫婦のどちらかだけがバイク好きなら、無理に相手をライダーにする必要もありません。バイクで目的地へ行き、現地で食事や観光を一緒に楽しむだけでも立派な共有体験になります。
まとめ:夫婦ツーリングは「相手に合わせる」と長く楽しめる
夫婦でのツーリングには、それぞれ自分のバイクで走る方法もあれば、条件を満たしたうえで一台のバイクに二人で乗るタンデムという方法もあります。共通の趣味として休日や旅行を楽しめるのは大きな魅力です。
長続きするコツは、速いほう・上手なほうが主導するのではなく、経験が浅い側や疲れている側へペースを合わせることです。走行距離、速度、休憩回数、行き先についても二人の希望をすり合わせると楽しみやすくなります。
そして、一緒に走らない日があっても問題ありません。夫婦で走る日、一人で走る日、それぞれの趣味を楽しむ日を自由に選びながら、「無事に帰ってきて楽しかった」と言えるツーリングを積み重ねることが何より大切です。


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