1987年式のNSR250R(MC16)は、CDIを交換・移植することで点火制御やRCバルブの動作に影響が出ることがあります。特に、CDI交換後にプラグの火花が飛ばなくなったり、RCバルブサーボモータが作動しないケースは少なくありません。この記事では、こうした問題の原因を特定し、対策を解説します。
CDI移植後の不具合の主な原因
CDIを交換すると、点火系やRCバルブ制御に影響を与える可能性があります。以下のポイントをチェックしてください。
1. アース不良の可能性
- CDIはアース(マイナス側)の影響を受けやすく、接触不良があると正常に作動しません。
- バッテリーのマイナス端子からCDIまでのアース線を確認し、接点復活剤を使用した上でしっかり固定しましょう。
2. 配線の接触不良
- カプラーやCDIの延長箇所で接触不良が発生している可能性があります。
- テスターを使用し、電圧や通電をチェックしましょう。
3. イグニッションコイルやプラグキャップの問題
- CDIが正常に機能していても、イグニッションコイルやプラグキャップが劣化していると火花が飛びません。
- プラグキャップの抵抗値を測定し、異常があれば交換を検討しましょう。
RCバルブサーボモータが動かない原因と対策
RCバルブはエンジン回転数に応じて開閉し、2ストエンジンの特性を最適化する重要な部品です。以下のポイントを確認してください。
1. RCバルブの電源供給
- RCバルブはCDIからの信号で動作するため、CDIの電源が確保されているかチェック。
- CDIとRCバルブの配線をテスターで確認。
2. サーボモータの動作確認
- RCバルブのサーボモータに直接電圧をかけて動作するかチェック。
- 動かない場合はサーボモータの故障が考えられるため、交換を検討。
3. バルブの固着
- 長期間メンテナンスされていない場合、カーボン詰まりでRCバルブが動かなくなることがあります。
- RCバルブを分解し、清掃すると解決することも。
電装系のチェック方法
CDI移植後の不具合は電装系の問題であることが多いため、以下のチェックを行いましょう。
- テスターで電圧確認:バッテリー電圧が正常か(12V以上)
- 配線の導通確認:カプラーや接続部に断線がないか
- イグニッションコイルの抵抗測定:異常な数値が出たら交換
まとめ
NSR250R(MC16)のCDI移植後に起こるトラブルの原因は、アース不良・配線接触不良・電装系の劣化・RCバルブの固着などが考えられます。適切な診断とメンテナンスを行えば、自力で修理できる可能性も高いです。焦らず一つずつチェックし、確実に問題を解決していきましょう。
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