普通二輪教習の後半で多くの人がつまずくのが、取り回し。とくに女性や小柄な方にとっては、NX400など車格の大きい教習車を扱うのは大変です。この記事では、身長が低くても教習車を楽に取り回せるようになる具体的なテクニックや心構えを解説します。
NX400などの大型教習車の特徴と取り回しの難しさ
NX400は重心が高めでハンドルも広く、体格に合わないと非常に扱いづらく感じます。また、Super Four(スーフォア)と比べて取り回し時に力の入れどころが異なり、バランスを崩しやすくなります。
とくに「押し歩き」や「方向転換」などエンジンを使わないシーンでは、姿勢や重心移動が鍵になります。
取り回しが苦手な人が意識すべき3つの基本
- ハンドルは身体の近くで操作する:腕を伸ばしきると力が伝わりづらいため、やや肘を曲げた状態を意識。
- 腰をバイクの近くに寄せる:重心を支えやすくなり、倒れかけても踏ん張りやすくなります。
- 後輪を主軸に動かす:後輪を中心に動かすよう意識すると、少ない力でもスムーズに方向転換できます。
力を使わずに取り回す具体的テクニック
重たいバイクを力でねじ伏せようとすると、逆にバランスを崩してしまいます。コツは「バイクの重さを活かすこと」。
坂道や緩やかな傾斜を利用して、バイクを自然に転がすことで、最小限の力で取り回せます。また、押すよりも引く方がバランスを取りやすい場面が多いのも特徴です。
身長や筋力に左右されないコントロール法
小柄なライダーは、「支点を作って体全体で操作する」方法が有効です。たとえば、ステップやタンクに膝を当てて支点を作ると、力のロスを減らせます。
また、右ハンドルに届きにくい場合は車体を少し左に傾けることで、腕の可動範囲内で操作しやすくなります。足が届きづらい人は、ヒールのあるライディングブーツを使用するのもおすすめです。
倒しにくくするコツと「いざというときの対処法」
取り回しで最も怖いのは「バランスを崩して転倒させること」です。以下の対策を行いましょう。
- 常にサイドスタンド側(左側)に傾けておく
- 最初から右手ではなく、左手でクラッチ側から始める
- 重心が崩れたら、すぐに腰を引いてバイクから離れる
転倒しても大丈夫。教官もそれを前提に教えています。気後れせず挑戦を。
実際に取り回しが上手になった受講者の声
身長152cmの女性受講者は、最初はNX400で何度も転倒していたものの、「バイクの右側に立つのをやめ、常に左側で引きながら取り回す」ことで安定したそうです。
また、教官に相談して一度Super Fourに戻してもらい、コツを掴んでから再挑戦したという例もあります。
まとめ:取り回しは慣れと工夫で必ず克服できる
教習車の取り回しは、筋力よりも重心移動や姿勢の工夫で改善できます。NX400のような重量級バイクでも、小柄なライダーが卒検を突破している例はたくさんあります。
「自分の体格に合った取り回し方法」を見つけることが、二輪ライフの第一歩です。焦らず、教官にアドバイスをもらいながら、自信を持って練習を続けましょう。
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