モンキー125のようなコンパクトなバイクでも、チェーン調整は走行性能と安全性に直結する重要なメンテナンス項目です。特にサスペンションの動きが大きい車両では、遊び(チェーンスラック)を多めに取るべきか迷うことがあります。この記事では、モンキー125におけるチェーンの適正な遊び幅、Oリングチェーン使用時のポイント、そして調整方法を詳しく解説します。
チェーンの遊びとは?適正な基準を知ろう
バイクのチェーンには上下にある程度の「たるみ(遊び)」が必要です。これはリアサスペンションが動いたときにチェーンが突っ張らないようにするためで、張りすぎるとチェーンやスプロケットに大きな負荷がかかってしまいます。
モンキー125を含む小型バイクでは、一般的にチェーンの遊びは20〜30mm程度が推奨されています。リアサスの稼働幅が大きいからといって、必ずしも50mm(5cm)もの遊びが必要というわけではありません。
遊び幅5cmは大きすぎる?そのリスクとは
チェーンの遊びが大きすぎると、走行中にチェーンがフレームやスイングアームに干渉したり、最悪の場合チェーンが外れたりするリスクがあります。特に加減速時のショックが大きくなり、リア周りの部品にも悪影響を与える恐れがあります。
実例として、遊びが40〜50mmを超えていたライダーが「加速時にチェーンがガタついて異音がする」「チェーンガードに傷がついていた」などの症状を訴えるケースがあります。明確な不具合が出る前に、適正な調整が必要です。
Oリングチェーンを使用する場合の調整ポイント
Oリングチェーンは通常のチェーンより内部のグリス保持力や耐久性に優れていますが、そのぶん動きが若干硬く、張り気味に感じやすい特徴があります。
そのため、遊びをやや広め(例:25〜30mm)に取ることが推奨される場合があります。ただし、50mmは明らかに過大です。整備書やチェーンメーカーの推奨値を確認し、張りすぎと緩みすぎの中間を狙いましょう。
モンキー125のチェーン調整手順(実践編)
以下は、モンキー125のチェーン調整の基本手順です。
- センタースタンドまたはメンテナンススタンドを使用してリアタイヤを浮かせる
- チェーン中央部(前後スプロケットの中間)で遊びを確認
- 調整ボルトを左右均等に回して遊びを調整(ターンバックル式の場合もあり)
- 調整後、ホイールのアライメントを再確認し、ナットを締め付け
- 再度チェーン遊びを測定して基準内に収まっているか確認
チェーンが新品であれば初期伸びが出やすいため、数百km走行後の再調整も忘れずに行いましょう。
チェーンメンテナンスの基本:調整だけでなく潤滑も重要
調整以外にも、チェーンの寿命を延ばすには定期的な清掃と注油が必要です。特にOリングチェーンは、Oリング部分のグリス保持力を損なわないように、Oリング対応のチェーンクリーナーとルブを使用するのが鉄則です。
注油は200〜500kmごと、雨天走行後、または洗車後に行うのが目安。スプロケットやチェーンカバーの汚れも同時に落としておくと、異音や摩耗の防止につながります。
まとめ:モンキー125のチェーン調整は「遊びすぎ」に注意
モンキー125におけるチェーンの遊びは、25〜30mm前後が適正です。リアサスペンションの可動域やOリングチェーンの特性を考慮しても、5cmの遊びは明らかに過大で、トラブルの原因になりかねません。
正しい手順で調整を行い、定期的な点検と潤滑を欠かさないことで、快適で安全なバイクライフを楽しむことができます。自分のバイクに合った遊び幅を理解して、ベストな状態をキープしましょう。
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