三菱コルトバージョンRにおけるEPS(電動パワーステアリング)ランプの点灯は、特に炎天下や長時間走行後に起こりやすい現象として一部のオーナーから報告されています。本記事では、EPS警告灯が点灯する原因とその対処方法について、整備経験や実例をもとに詳しく解説します。
EPSランプ点灯の一般的な原因とは?
EPS警告灯が点灯する原因として多いのは、以下のような電装系や機械系のトラブルです。
- EPSモーターの熱ダレや内部抵抗の上昇
- EPSリレーやヒューズの接触不良または固着
- バッテリー電圧の一時的な低下
- ECU(制御ユニット)や電動ステアリング制御回路の不具合
コルトバージョンRでは「リレーの固着」や「CPU(EPS制御モジュール)の誤作動」がよく報告されており、特に夏場の高温環境下で症状が出やすい傾向にあります。
炎天下やロングドライブ後に点灯するのはなぜ?
高温時にEPSランプが点灯する原因は主に「熱」による影響です。具体的には、EPSモーターや制御モジュールが高温になることで内部保護機能が作動し、一時的にシステムを遮断してしまうことがあります。
また、コントロールユニットやリレーが熱により接点不良を起こすと、一時的に電源供給が不安定になり、EPS異常として警告が表示されることもあります。
CPU(EPS制御ユニット)を交換しても再発する理由
リビルトのCPUに交換して一時的に改善したとしても、根本の原因がモーターやリレー側にある場合は再発します。EPSは複数の要素で制御されているため、制御ユニット単体の交換では対処しきれないケースも少なくありません。
特にリレーの劣化やヒートシンク不足による放熱不良が原因であれば、CPUを替えても同じ状況が再現されます。
EPS点灯後はリセットが必要か?
EPSランプが点灯した場合、多くの車両ではイグニッションの再始動や数分の冷却で消灯し、正常に戻ることがあります。しかし、頻繁に点灯するようであればOBD診断ツールなどでエラーコードを消去(リセット)する必要があります。
また、内部的にエラーコードが残ったままでは、販売査定時や将来的な点検で「過去にトラブルあり」と判断される可能性もあるため、できるだけリセットは行っておくことが望ましいです。
実際の対処事例とオーナーの声
あるオーナーは、EPS点灯の原因として「ラジエーター前に熱がこもりやすい状態だった」ことが発覚し、追加で小型のファンを取り付けて放熱性を向上させることで問題を解消したとの報告があります。
また別のケースでは、EPSモーター周辺の熱対策として断熱シートを導入した結果、点灯頻度が大きく低下したという事例もあります。
まとめ:EPSトラブルを予防するためにできること
EPSランプの点灯は、単なる故障というよりも熱や経年劣化によるシステム保護反応の可能性が高いです。以下の対策が有効です。
- 高温時の再始動を避ける
- EPSリレーやモーターの交換や点検
- ECU周辺の熱対策(断熱や放熱強化)
- 定期的なエラーコードのチェックとリセット
コルトバージョンRは今も根強い人気を誇るモデルです。だからこそ、適切なメンテナンスで長く快適に乗り続けられるよう、原因を突き止めた対処を心がけましょう。
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