モンキーを124ccまでボアアップし、スーパーヘッド4V仕様に仕上げると、吸排気のチューニングが重要になります。中でもキャブレター選びは走行性能を大きく左右するポイントです。本記事ではFCR28とFCR33の違いや、FCR28ノーマル仕様とJB POWER仕様の違いについてわかりやすく解説します。
FCR28とFCR33の基本的な違い
FCRキャブレターは高性能なレーシングキャブとして知られており、吸入効率とスロットルレスポンスに優れています。FCR28とFCR33の主な違いは吸気径であり、FCR28は28mm、FCR33は33mmです。
FCR28は中速域でのトルクが出やすく、扱いやすい特性を持つため、街乗りからツーリング用途の124ccエンジンに非常に相性が良いです。一方、FCR33は高回転域でのパワー重視で、エンジン回転数を上げるサーキット走行やハイチューン仕様向けです。
FCR28 vs FCR33:メリットとデメリット
FCR28のメリット
- 街乗りやワインディングで扱いやすい
- セッティングが比較的楽
- 燃費も比較的良好
FCR28のデメリット
- 高回転での吸気量が足りない場合がある
- ハイカムや大径バルブと組み合わせると頭打ち感が出る
FCR33のメリット
- 高回転域で圧倒的な吸気量を確保できる
- ピークパワー重視の仕様にマッチ
FCR33のデメリット
- 低速トルクが犠牲になる傾向
- セッティングが難しく、扱いがシビア
FCR28ノーマルとJB POWER仕様の違い
JB POWER仕様のFCRキャブは、パワービルダーで有名な「ヨシムラジャパン」の兄弟ブランドであるJBパワー(BITO R&D)が独自セッティングや仕上げを施したプレミアムモデルです。
JB仕様は加工精度・セッティングの精緻さ・内部構成の変更などが加えられており、レスポンスやパワーカーブの滑らかさに優れます。特にセッティング済で出荷される点は初心者にとって大きな安心材料です。
一方で価格はノーマルFCRよりも高めになります。自分でセッティングできる人にとってはノーマルでも十分ですが、完成度を求める方にはJB仕様が有力です。
使用目的別キャブレター選びのポイント
車両の用途やエンジン仕様によって、選ぶキャブも変わります。以下は用途別のおすすめです。
- 街乗りやツーリング重視 → FCR28(ノーマルでもOK)
- 峠やワインディングを楽しみたい → FCR28 JB POWER仕様
- サーキット・高回転特化 → FCR33(セッティングスキルが必要)
また、124ccのスーパーヘッド4Vは高回転型なので、エンジンの仕様次第ではFCR33も十分視野に入ります。
取り付け時の注意点とチューニング例
FCRキャブ装着時はインシュレーターやスロットルワイヤーの互換性確認が重要です。また、取り付け後には必ずエアスクリューやジェット類の再調整を行いましょう。
例として、FCR28+スーパーヘッド4V+ストレートマフラーの組み合わせであれば、加速感とトルクバランスの取れたセッティングが可能です。
まとめ
モンキー124ccカスタムにおけるキャブ選びは、「どのように乗るか」で選ぶのがポイントです。街乗りや快適性を重視するならFCR28、中〜高回転でのパワーを求めるならFCR33。さらにセッティング済みのJB仕様は初心者にも安心な選択肢です。
自分の走りに合ったキャブを選び、理想のモンキーを作り上げましょう。
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