最近の車はさまざまな運転支援機能を搭載し、アラウンドビューモニターやプロパイロットなどの先進装備が標準化しつつあります。しかし、それらの機能に「頼る運転」が現代における基本スキルなのか?と疑問を持つ声も少なくありません。今回は運転支援技術とドライビングスキルの関係について解説します。
🧭アラウンドビューモニターの目的と限界
アラウンドビューモニター(AVM)は、駐車時の視認性を高め、死角の補完や障害物の早期発見を目的に導入されました。上空視点風に車両周囲を俯瞰できる映像は、特に車幅の大きいSUVや背の高いミニバンにおいて有効です。
しかし、画質が荒く奥行きや傾斜の把握には不向きであることも多く、補助的な役割にとどめ、ミラーや目視との併用が前提とされています。
🛣プロパイロットやACCは万能か?
プロパイロットは日産が展開する運転支援技術で、主に高速道路でのACC(アダプティブクルーズコントロール)+車線維持支援が特徴です。長距離運転や渋滞時の疲労軽減には高い効果を発揮します。
しかし、車種やソフトウェアバージョンによって挙動に違いがあり、ユーザーによっては「挙動が急」「車間が詰まりすぎる」と感じることも。100%信頼するというよりは、あくまでサポート的な存在として使うのが理想です。
🧠現代の「基本スキル」とは何か?
以前は「目視とミラーで完結」が運転の基本とされていましたが、現代では「支援機能を理解し、適切に使いこなす」ことが求められています。
つまり、AVMやプロパイロットがあるからといってスキルが不要になるわけではなく、自車の機能を知り、活用しつつ安全を担保する判断力こそが、現代における“運転スキル”の中心です。
🚗ヴェゼルやフォレスターのような「運転しやすい車」が支持される理由
装備の有無に関係なく、車両設計自体が運転しやすい車もあります。たとえばヴェゼルやフォレスターは、視界設計が優れており死角が少ない、またボディサイズに対して取り回しが良く、ドライバーが運転に集中しやすい車種です。
そのため「支援機能を使わなくても快適に運転できる」と感じる人も多く、機械に頼らずとも安全に扱える設計が好まれています。
🧪実例:2台のクルマを比較したユーザー体験
あるドライバーは2014年式ヴェゼルと2020年式T32エクストレイルを所有し、後者の視界の悪さとAVM頼りの運転に違和感を覚え、再びヴェゼルをメインにしたという体験談があります。
また、新型フォレスター試乗では「アラウンドビューやバックモニターに頼らずとも自然に運転できた」との声も。つまり、“頼る前提の設計かどうか”という視点も大切です。
まとめ
◎ アラウンドビューモニターやプロパイロットは補助的な安全装備であり、使う・使わないは個人のスタイルに依存します。
◎ 現代の運転スキルとは、デバイスに頼らずに済む力+必要に応じて正しく使いこなす判断力です。
◎ 機能の有無よりも、「運転に集中しやすい車両設計」そのものが、ストレスフリーなドライブ体験につながる大きな要素です。
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