社外ステアリングを装着する際、「ショートボスだけ使って、クイックリリースは付けない」というスタイルが気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、ショートボス単体での社外ステアリング装着が可能なのか、注意点や適合条件を交えてわかりやすく解説します。
■ショートボスとは?通常のボスとの違い
ショートボスとは、ステアリングの取り付け位置を従来よりも手前に寄せるための薄型設計のステアリングボスです。クイックリリースを組み合わせることを前提に設計されている場合も多いため、ボス単体での使用には確認が必要です。
一方で、ノーマルボスは純正ステアリングと同等またはやや奥に位置する設計が多く、ディープコーンステアリングと組み合わせると運転姿勢がやや手前寄りになる傾向があります。
■ショートボス単体でも装着は可能?
結論から言えば、ショートボス単体でも社外ステアリングの装着は可能です。ただし、装着にはいくつかの前提条件があります。
- ショートボスとステアリング側のPCD(ボルト穴位置)が合っている
- ステアリングの形状がディープ過ぎず、手前に寄り過ぎない
- エアバッグキャンセラーやホーン配線の処理が正しく行われる
特にNARDIやMOMOなど、ブランドによって取り付け穴の規格が異なる場合があるため、変換アダプターが必要になることもあります。
■クイックリリースを使わないメリット・デメリット
メリット:コストが抑えられる、ステアリング位置が手前に来すぎない、剛性感が高い(ガタつきにくい)
デメリット:防犯性が落ちる(ステアリング取り外し不可)、乗り降りの際に足元が狭く感じることがある
■実例:ショートボス+MOMOステアリングの組み合わせ
例として、トヨタ86(ZN6)にWORKSBELL製のショートボス+MOMO MOD.07を装着したケースでは、クイックリリースなしでも問題なく装着でき、ポジションも自然な範囲に収まっています。
ただし、体格や好みによって「遠い」「近すぎる」と感じることもあるため、装着前に純正ステアリングとの奥行き差を確認するのが重要です。
■注意点:エアバッグ・車検・保安基準との関係
社外ステアリングを装着することで、純正エアバッグ機能がなくなり、保安基準に抵触する可能性があります。また、車検の際にはエアバッグ警告灯の処理やホーンの動作確認が必要です。
ショートボスを使用しても、これらの処理が不適切だと「構造変更」扱いとなるリスクもあるため注意が必要です。
■まとめ
ショートボス単体での社外ステアリング装着は十分可能ですが、ステアリングの形状や装着位置のバランス、配線処理や保安基準への対応など、細かな注意点を理解しておくことが大切です。
クイックリリースを使わないことでシンプルに仕上がりますが、体格や使用目的に応じて選択するのがベストです。
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