原付バイクを長期間保管する際には、エンジンの種類や保管環境に応じた準備が大切です。特にホンダDIOのようにインジェクション車(FI)とキャブ車を両方所有している場合、それぞれに適した対策を行うことで、再始動時のトラブルを防げます。この記事では、6ヶ月以上の保管に備えるための具体的なメンテナンス方法を解説します。
インジェクション車(FI)の保管対策
FI車はコンピューター制御で燃料供給を行うため、長期保管中でもキャブ車ほど燃料の劣化に敏感ではありませんが、以下の対策は必須です。
- バッテリーを外して涼しい場所で保管(既に実施済ならOK)
- ガソリンは満タンにしてガソリン劣化を防止
- タンク内の水分発生を抑えるため、燃料添加剤を併用(例:フューエルワンなど)
- シートカバーとボディカバーを併用し、結露・紫外線から車体を保護
ガソリンを空にしてしまうとポンプの潤滑性が下がるため、FI車の場合は燃料を入れたままの保管が基本です。
キャブレター車の保管対策
キャブ車はガソリンの揮発成分が残ると、キャブレター内部が詰まる原因になります。以下の作業を忘れずに行いましょう。
- キャブレター内のガソリンを完全に抜く(ドレンボルトで排出)
- 燃料タンクはFI車と同様、満タンが望ましい
- 燃料コックがあればOFFに設定する
- 保管前に一度エンジンをかけ、暖機してから停止
タンク内のガソリンが心配な場合は、保存安定剤を入れておくと劣化を抑えられます。
車体保護の共通ポイント
FI・キャブを問わず、バイクの外装や可動部の保護も忘れてはいけません。
- チェーンへの注油:サビ防止と走行時の音鳴り軽減に有効
- タイヤ空気圧の確認:軽く空気を入れておき、定期的にチェック
- センタースタンドを活用:接地面の変形を防ぐ
- 埃・湿気対策:厚手のボディカバーと防湿剤の使用が効果的
マンションや密閉された車庫に保管する場合は、定期的な換気も心がけてください。
保管中にやっておきたいこと
乗らなくても、2〜3ヶ月に一度は軽く様子を見ると安心です。
- 外装に劣化や傷がないかを確認
- バッテリーの電圧チェック(バッテリーテスターを使うと便利)
- カバーが湿っていないか、結露が出ていないか
可能であれば、時折軽く押してタイヤの変形を防止するのもおすすめです。
再始動時の注意点
6ヶ月以上経過した後にバイクを動かす際は、いきなり走り出さずにチェックをしましょう。
- FI車はバッテリーを戻し、キーON→燃料ポンプの作動音を確認
- キャブ車は燃料を入れた後、キャブにしっかり燃料が回ってから始動
- 始動後はアイドリングをしっかり行い、エンジンの調子を確認
異音や白煙が出る場合は、無理に走行せず、点検を行ってください。
まとめ
FI車とキャブ車では、保管方法や注意点に若干の違いがありますが、共通して「ガソリン管理」「湿気・錆対策」「バッテリー管理」が重要です。6ヶ月程度の保管であれば、今回紹介したポイントを押さえておけば、再始動時も安心して乗り出せるはずです。
愛車を長く大切に乗るためにも、正しい保管準備を忘れずに行いましょう。
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