パイロットスクリューの正しい調整方法|回転数の読み方と実践ポイント

車検、メンテナンス

キャブ車の調整で重要なパイロットスクリュー。サービスマニュアルに「1回転+3/4回転戻す」などと記載されていますが、これを正しく理解していないと調整が上手くいきません。ここでは初心者でも迷わない読み方と調整方法をわかりやすく解説します。

パイロットスクリューとは?

パイロットスクリューは、アイドリング域や低回転での燃料と空気の混合比(燃調)を調整するためのネジです。適切に調整することで、始動性が良くなり、エンジンの息つきや不安定さが改善されます。

エンジンが暖まっている状態が調整の前提となるため、走行後に調整するのがおすすめです。

パイロットスクリュー表記の正しい読み方

基本は「締め切った状態から規定回転数を“戻す(緩める)」という意味です。

例:”1回転+3/4回転戻す” → 完全締め込みから1と3/4回転分緩める=燃料を増やす方向

「1回転戻してから3/4締める」という意味ではないため、逆にすると調整が狂ってしまいます。

実際の調整手順

1. スクリューを優しく締め切る(強く締めると破損)

2. 規定回転数の位置まで戻す(緩める)

3. アイドリングが最も安定する位置へ微調整(1/8回転ずつ)

※規定値はあくまで基準値のため、最終的にエンジンが気持ちよく動く位置に調整します。

回転数の数え方のコツ

時計の針をイメージすると分かりやすいです。

回転の例 ネジの動き目安
1/4回転 12時 → 3時
1/2回転 12時 → 6時
3/4回転 12時 → 9時

マーキングしておくなど、ズレ防止の工夫もおすすめです。

失敗しないための注意点

・締め切り時に強く押し込みすぎると先端破損

・エアスクリューと位置が逆の車種があるため、マニュアル確認必須

・プラグの焼け色やアイドリング状態も合わせて確認

まとめ

パイロットスクリューの調整は、「完全締め込み → 指定回転数だけ戻す」が正しい手順です。理解して作業すれば、エンジンの調子が格段に良くなります。焦らず微調整を繰り返し、あなたのバイクに最適な設定を見つけてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました