現行のトヨタ・ランドクルーザー300とレクサスLXは、発売直後から非常に高い人気を集め、長納期や受注停止が大きな話題になりました。そのため「発売当初から抽選で、当選しなければ買えなかったのか」「注文さえできれば何年待っても最終的には納車されたのか」は少し分かりにくいところです。
結論から整理すると、ランクル300もLXも全国一律でメーカーが行う単純な抽選販売だった、と考えるのは正確ではありません。一方で、販売会社・販売店によって割当台数や注文希望者への対応が異なり、実際に抽選で購入・納車の順番を決めていた店舗もありました。
さらに両車とも需要が生産能力を大きく上回り、最終的には新規注文そのものが停止されました。したがって時期によっては「何年でも待てば全員買える」という状態でもありませんでした。
ランクル300は2021年8月2日に発売された
ランドクルーザー300シリーズは2021年8月2日に日本で正式発売されました。トヨタの公式発表でも、この日に新型ランドクルーザーを発売したことが確認できます。[参照:トヨタ自動車 新型ランドクルーザーを発売]
ただし、正式発売前から商談や先行予約を進めていた販売店もあり、発売直後の時点ですでに多くの注文を抱える状況になりました。ランドクルーザーは国内だけでなく海外需要も非常に強いモデルで、生産台数に対して注文が集中しました。
この段階で重要なのは、全国すべての購入希望者をトヨタ本体が一つの抽選箱に入れて当選者だけへ販売していたわけではないことです。実際の販売窓口は各地域のトヨタ販売会社・店舗であり、注文受付や割当車両への対応には販売会社ごとの差がありました。
ランクル300は店舗によって先着・順番・抽選など対応が異なった
発売初期のランクル300では、販売会社に対して供給される台数が限られていたため、注文者が多い店舗では納車順位を決める必要が生じました。その方法は一律ではなく、予約・注文の順番を基本とするケースもあれば、抽選を取り入れたケースも確認されています。
つまり「ランクル300は発売時から完全抽選販売だった」という表現も、「注文すれば全員が順番通り買えた」という表現も、全国の販売状況を説明するものとしては正確ではありません。
例えば、ある販売会社では早い時期に注文した人からメーカーへのオーダーを進める一方、別の販売会社では限られた割当枠について抽選を行う、といった違いがあり得ました。購入を希望した地域や販売店によって体験が違うため、当時の購入者から異なる話が出てくるのは不思議ではありません。
ランクル300は「待てば必ず買える」状態も長くは続かなかった
注文を正式に受け付けてもらえた人については、基本的には納車を待つ形になります。しかし注文が増え続けた結果、納期は極端に長期化しました。
そして2022年7月には、生産能力を大幅に上回る注文が入っているとして、新規注文が停止されました。販売店の案内にも2022年7月1日時点で注文を停止している旨が残っています。[参照:鹿児島トヨタ ランドクルーザー300]
この段階になると「4年でも5年でも待つから注文したい」という意思があっても、新しい注文自体を受けてもらえない状況になります。したがって、希望者全員が待ち時間を受け入れれば購入できた、という仕組みではありません。
現行レクサスLXは2022年1月に発売
現行世代のレクサスLXは、日本では2022年1月12日に発売されました。LX600を中心としたモデルで、4座仕様のEXECUTIVEなども設定されました。[参照:LEXUS 新型LX発売]
LXも発売前の段階から注文希望が非常に多く、販売店へ供給できる台数に対して希望者が多い状態になりました。そのため、販売店によっては先行注文者の中から抽選によって納車順位などを決定する方式が実際に採用されました。
当時の購入者による記録でも、レクサス販売店ごとに抽選方式や注文順など対応が異なっていたことが確認できます。つまりLXについても、全国共通の一つの販売ルールで処理されたと考えるより、各販売店への配車枠と店舗ごとの運用が大きく影響したと理解するほうが実態に近いでしょう。
LXでも「抽選に外れたら絶対買えない」とは一概にいえなかった
販売店で行われた抽選についても意味を区別する必要があります。「抽選に外れた瞬間、その車を永久に購入できない」というタイプだけではなく、限られた初期配車枠や納車順位を抽選によって決めるケースもありました。
例えば店舗へ10台しか割り当てられない時期に30人の購入希望者がいれば、店舗側は何らかの方法で順番を決める必要があります。そこで抽選を行えば、上位の人は早期納車、下位の人は長期間待つといった形になります。
一方で供給量に対して需要があまりにも多くなると、単に順番を後ろへ回すだけでは対応できません。LXもランクル300と同様に、2022年7月には生産能力を大幅に上回る注文を理由として受注停止が公表されました。
ランクル300とLXの販売状況を整理すると分かりやすい
発売当時の状況を単純化すると、次のように整理できます。
| 項目 | ランドクルーザー300 | レクサスLX |
|---|---|---|
| 日本発売 | 2021年8月2日 | 2022年1月12日 |
| 全国一律のメーカー抽選 | 一律ではない | 一律ではない |
| 販売店独自の抽選 | 実施例あり | 実施例あり |
| 注文順での対応 | 販売会社等によりあり | 販売店等によりあり |
| 長納期 | 発生 | 発生 |
| 2022年7月 | 受注停止 | 受注停止 |
つまり両車とも「抽選販売車」と一言で分類するより、需要が供給を大幅に上回ったため、販売会社ごとの割当や抽選、注文順、長納期、最終的な受注停止が組み合わさった特殊な販売状況だったと考えると分かりやすくなります。
なぜ販売店によって買いやすさが違ったのか
自動車はメーカーから購入者へ直接均等に配られるわけではなく、販売会社・店舗を通じて販売されます。人気車で供給が極端に少ないと、それぞれの販売会社が確保できる車両数と購入希望者数のバランスによって待ち時間が変わります。
仮にA販売会社へ100台の枠があり購入希望者が120人、B販売会社には10台の枠しかないのに100人が希望していたとすれば、同じ日に申し込んでも状況は大きく違います。これはイメージを分かりやすくするための例ですが、人気車では「どの店舗で申し込んだか」が結果へ影響し得る理由です。
そのため当時の購入体験について「普通に契約できて納車を待った」「抽選だった」「注文そのものを断られた」という異なる証言があっても、必ずしもどれかが間違っているとは限りません。申し込んだ時期と販売会社が違えば状況も違います。
受注停止は抽選落選とは意味が違う
もう一つ重要なのが「抽選」と「受注停止」の違いです。抽選は、限られた販売・納車枠に対して複数の希望者がいる場合に購入者や順位を決める方法です。
これに対して受注停止は、新規注文そのものを受け付けない状態です。ランクル300では、トヨタが生産能力を大幅に上回る注文を抱えたことを理由として注文停止を案内しました。
現在でもランクル300については、既に注文して納車を待っている顧客の車両を優先的に生産するため、仕様によって注文停止の案内が行われています。[参照:トヨタ ランドクルーザー300公式サイト]
まとめ:発売当初から全国一律の抽選ではないが、誰でも待てば買えたわけでもない
現行ランドクルーザー300とレクサスLXについては、発売当初からメーカーが全国の希望者を対象に一律の抽選を行い、当選者だけが購入できるという販売方法だったわけではありません。販売会社・販売店によって注文順で処理するケースや、限られた割当・納車順位を抽選で決めるケースなどがありました。
一方で「注文さえすれば、5年でも10年でも待てば全員買えた」とも言えません。ランクル300は2021年8月、現行LXは2022年1月に発売されましたが、需要が生産能力を大幅に上回り、2022年7月には両車とも新規受注が停止される状況になりました。
したがって当時の状況を最も正確に表現するなら、「初期には注文できた人も多かったが、店舗によって抽選や配車順位の決め方が異なり、その後は注文希望者が多すぎて受注自体が停止された」となります。当時の購入経験が人によって大きく異なるのは、申し込んだ車種だけでなく、時期・地域・販売会社・店舗が違っていたことが大きな理由です。


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