アドレスV125G(K5)に乗っていて、エアクリーナーフィルターを純正新品に交換したあとに最高速が落ちたり、振動が出たりすると「何か不具合があるのでは?」と感じる方も多いはず。この記事では、フィルター交換後に性能が落ちたように感じる原因や対処法について詳しく解説していきます。
エアクリーナーフィルターが劣化していた状態とは?
そもそも、劣化してボロボロになったエアクリーナーフィルターが入っていた状態では、吸気抵抗が極端に低くなり、エンジンが必要以上に空気を吸い込んでいた可能性があります。
その結果として、混合気が薄くなりがちですが、ECU(電子制御ユニット)が補正しきれる範囲であれば、軽く吹けて最高速が出やすくなることもあります。これは一時的なハイフロー効果のようなものです。
純正新品フィルターに戻すとパフォーマンスが落ちる理由
新品の純正フィルターは吸気抵抗が正常値に戻るため、それまでの「吸いすぎ」状態から一転し、相対的に空気が足りない(濃すぎる)状態になることがあります。これが燃焼効率の低下を招き、最高速の低下や振動の原因になります。
また、長年ノーメンテだった場合、燃調(燃料と空気のバランス)がズレており、突然の正常化に対してECUが適応しきれていないことも考えられます。
微振動の原因と考えられるポイント
フィルターを新品にしてから出始めた微振動は、次のような原因が考えられます。
- 燃調の変化:空燃比のバランスがズレて、トルク不足や失火気味の症状に
- エンジンマウントの劣化:もともとあった振動が吸気音に隠れていただけの可能性
- スロットルボディやインジェクターの汚れ:急激な吸気抵抗変化で不安定に
このような場合、アイドリングのばらつきや加速のモタつきもセットで出ることが多く、点検・清掃が効果的です。
改善策とチューニングの選択肢
新品フィルター後に性能が落ちたと感じる場合、以下の対応を試すと改善が期待できます。
- ECUの学習リセット:バッテリーを外して15〜30分放置(再学習が必要)
- インジェクターやスロットルボディの清掃:吸気・燃料系をリフレッシュ
- プラグ交換:燃焼の安定に寄与
それでも改善が難しい場合は、ハイフロータイプの社外エアフィルターや、インジェクションコントローラー(サブコン)を使って燃調を最適化するのも一つの方法です。
実例:アドレスV125Gオーナーのケース
【例1】K5型・走行3万km
「フィルターなしで90km/h出ていたが、新品交換後に80km/h+微振動。バッテリー外し→再学習で改善」
【例2】K7型・社外ハイフロー+サブコン使用
「最初は燃調が薄く吹け上がるが、最適化すれば純正フィルター以上の伸びと静粛性が得られた」
【例3】K5型・フィルター交換後にプラグもNGKイリジウムに
「振動が減り、再び85km/hまで回復。燃費も安定」
まとめ
アドレスV125Gのエアクリーナーを純正新品に交換した後に最高速が落ちたり振動が出る場合、吸気抵抗の変化による燃調のズレが主な原因です。ECUの再学習や燃料系の清掃、点火系のメンテナンスで改善するケースが多く見られます。
一時的に速くなっていた状態が「本来の仕様ではない」ことを理解した上で、安心・快適に走るために調整や点検を行っていきましょう。
コメント